侍ジャパンの大学日本代表候補の強化合宿は5日から7日にかけて松山市内で行われた。今回の合宿で大きく名を高めたのは千葉商科…

侍ジャパンの大学日本代表候補の強化合宿は5日から7日にかけて松山市内で行われた。今回の合宿で大きく名を高めたのは千葉商科大の吉川 凌平投手(習志野)だ。186センチ91キロという恵まれた体格から最速151キロ、カットボール、カーブなど多彩な変化球を操る大型右腕だった。

 習志野時代は三番手で22年の千葉大会は、2試合に登板して、9.2回を投げ、12奪三振の無失点の好投を見せ、控えながら最速139キロを計測するほど能力は高かった。しかし夏の大会が終了した時、強豪大の野球部から誘いはなかった。そんな時、19年選抜準優勝の主軸で、習志野から千葉商科大に進んだ高橋 雅也選手からの薦めで、進学することになった。

 進学後、黙々とトレーニングに取り組み、最速151キロ右腕へ成長した。代表候補入りの一報には「驚きました」と振り返る。

 ただ今シーズンは春秋合わせて100イニング近く投げたため、来シーズンに備えて、肩、肘を休めていた。12月の合宿にあわせて調整をしたが、ブルペン入りは2回ぐらいだった。そのため本調子ではなかったが、最速146キロ・平均球速144.38キロの直球は伸びがあり、首脳陣の評価も高かった。

 来年は大学選手権、大卒プロ入りを目指しての1年になる。「ずっとリーグ戦で投げていましたが、優勝して全国の舞台で投げたい」と目標が定まった遅咲きの豪腕は、勝負の年で名を大きく高めるつもりだ。