今週の日曜日は、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI)が行われます。 過去10年のチャンピオンズCで、5番人気以内…
今週の日曜日は、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI)が行われます。
過去10年のチャンピオンズCで、5番人気以内の馬が上位3頭を独占したのは19年のみとなっています。19年以外は6番人気以下の穴馬が馬券に絡んでいますし、ここ10年のチャンピオンズCで三連単が10万馬券以上となったのは4回。23年には三連単190万馬券の大波乱になっていますし、積極的に高配当を狙っていけるレースと言えるかもしれません。
過去10年のチャンピオンズCで6番人気以下の馬は[3-2-7-94]で勝率2.8%、連対率4.7%、複勝率11.3%。単勝回収率89%、複勝回収率93%とまずまずの成績を残しています。ここにチャンピオンズCでの枠順を加味すると、さらにこの数値は上昇します。
過去10年のチャンピオンズCで6番人気以下だった馬のうち、5枠以内に入った馬に限れば[3-1-5-58]。勝率4.5%、連対率6.0%、複勝率13.4%。そして単勝回収率142%、複勝回収率101%と期待値はプラスになります。
チャンピオンズCが行われる中京は3コーナーから4コーナーはスパイラルカーブが採用されています。外に膨れやすいコーナーになっていますので、外目の枠は距離ロスが生じやすいコースと言えます。内目の枠ならば距離を大きくロスすることはありませんので、その差が成績にも反映されているのでしょう。
今年のチャンピオンズCでも枠順を意識して、少しでも高い期待値を取っていきたいところです。そんなチャンピオンズCで、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆人気ほどの能力差はなし
今週のチャンピオンズCでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるラムジェットでした。
週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しラムジェットに高評価が与えられました。
昨年は4連勝で東京ダービー(JpnI)を制した実力馬。その後もジャパンダートクラシック(JpnI)4着、東京大賞典(GI)3着と強敵相手に善戦。ダート路線でトップクラスの能力があることを十分に示す結果を残していました。
しかし、今年はサウジC(G1)6着、ドバイワールドC(G1)9着、帝王賞(JpnI)6着と結果が出ず。サウジCやドバイワールドCは世界の強豪が相手で致し方ない面はありますが、帝王賞でも好走できなかったのは意外な結果。ですが、陣営は「海外での2戦は調整が難しかったし、帝王賞はその疲れが残っていたかも」と振り返っています。
仕切り直しの一戦として出走した2走前のコリアC(G3)では3着。前走のみやこS(GIII)は4着に終わりますが、不良馬場で前が止まりにくい状況の中で追い込んできており、着順以上に中身の濃い競馬だったように思えます。
ここ2戦が復調気配を感じさせる走り。これは調整方法を変えたことが功を奏しているようです。以前はウッドコース主体の調整でしたが、コリアCの中間から坂路コースとダートコースを併用。また、障害練習も取り入れられるなど、今までにない調整方法となっています。これは競馬から逃げる気持ちやわがままな面を取り除くために調整を変えたとのこと。前走のみやこSでも気持ちの部分に重点を置いており、状態に関しては7割ほどだったと陣営は話しています。それでも大崩れしなかったのは能力が高いからこそと言えそうです。
今回は坂路コースで自己ベストをマークするほどですし、状態面は確実に上がっている印象を受けます。また、障害を越える際に踏ん張ることでトモに力がつく障害練習を取り入れたことで、力強さも増しているとのこと。週中に発表された調教後の馬体重では前走から14キロ増となる530キロとなっています。中京への輸送で多少は減ると思いますが、前走よりもパワーアップした姿を見せてくれそうです。
今回は逃げ、先行馬が揃っており、速いペースになりそうなのも本馬にはプラスと言えます。枠順も4枠7番と極端に外を回される心配のないところが当たったのも好材料。近走が勝ち切れていないので人気はなさそうですが、実績から人気ほどの能力差は感じられません。本場の特長である差し脚を十分に生かせる展開になれば、上位に食い込んでも何ら不思議のない1頭と言えるのではないでしょうか。