野球賭博による永久追放処分を今年5月に解かれた故ピート・ローズ氏について、賭博スキャンダル当時のFBIの記録が新たに公開…

野球賭博による永久追放処分を今年5月に解かれた故ピート・ローズ氏について、賭博スキャンダル当時のFBIの記録が新たに公開されたとESPN電子版が5日(日本時間6日)伝えた。賭博疑惑が世間を騒がせるはるか前から、MLBはローズ氏に疑惑の目を向け、水面下で調査を行っていたという新事実が明らかになったという。

ローズ氏はレッズ監督時代の1989年に野球賭博疑惑が報じられ、ローズ氏はそれを認め、その年の8月24日に永久追放処分を受けた。

記事によると、MLBはローズ氏がまだ現役だった70年代からスポーツ賭博のブックメーカーと接触していることを察知し、調査を行っていたという。その捜査は処分につながらなかったが、ローズ氏が監督就任5年目だった88年に再びMLBが賭博疑惑を調査し、ローズ氏が30万から40万ドル(現在のレートで約4650万から6200万円)の借金を抱えていたことも突き止めた。だが米政府が、税務関連の不正に関して捜査に乗り出しているとして、いったん調査を中断するようMLBに通達したという。ローズ氏は90年に脱税で有罪となり、5カ月間、刑務所に入っている。

史上最多の4246安打を記録し昨年9月に死去したローズ氏は、永久処分が解かれたことで、米野球殿堂入りの資格者として復活。規定によると、ローズ氏が「クラシック時代投票」の候補入りするのは早くて再来年になるという。現役時代から長期にわたって野球賭博に関係していた可能性が新たに浮上したことで、投票に影響が出るか注目される。