◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 初日(5日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシング…

渋野日向子は初日平均スコアがオーバーパーだったフォールズコースで3アンダー「68」

◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 初日(5日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングズコース(6664yd/パー72)、フォールズコース(6643yd/パー71)

初日2コースの平均スコアはクロッシングズ「71.448」に対し、フォールズが「72.246」とオーバーパーを記録した。リーダーボードの数字だけを見れば伸ばし合いでも、距離の長いフォールズで3アンダー以下の好スコアをマークした選手は5人だけ。西村優菜の初日ベスト5アンダー「66」は出色として、渋野日向子の3アンダー「68」も光った。

アラバマは寒くても前向きに

厳しく冷え込んだ早朝、クラブハウスから10分以上もカートに揺られて10番ティへ。「マジで寒かった…」と苦笑しつつ、「(気持ちは)思ったより普通でした」と4年ぶりの最終予選会でも落ち着いている自分がいた。いきなりシビアなパーパットを切り抜けると、序盤はパーを並べながら一進一退の展開が続いた。

11番(パー3)で右から傾斜を使ってピンに絡めるもバーディを奪えず、12番では右手前からこぶを越えるアプローチを強いられた。13番(パー3)でもティショットがわずかに短く、バンカーにこぼしてからナイスセーブ。2打目でアイアンを握れる14番はチャンスを逃し、「バーディなのか、ボギーなのか、どっちが先に来るかなと思いながらだった」と振り返る。

左のミスをケアしつつ、右のミスは許す

そんなせめぎ合いから、ひとつのボギーをきっかけにスコアを崩すことも多かった今季の失敗を繰り返さない。ショットに関して右へのミスに一定の許容範囲を持たせつつ、最も嫌う左へのミスをひたすらケアしている印象。12番も13番も右へのミスからだったが、下を向くことなくショートゲームで集中力を発揮した。

「本当にあそこはいいバーディ」と最初にスコアを動かした17番も、1Wを右ラフに入れた後の2打目が完璧だった。ボールを上げやすい左足上がりのライも生かし、見えないグリーン面に向かって理想的なキャリーを出してピン手前の傾斜に落とすチャンスメーク。「もうちょっと寄ってるかなって雰囲気はありましたけど、十分なショットだった」とうなずき、5mほどを決め切った。

ボギーは後半の1つだけと我慢も光った

バーディ直後の後半3番で唯一のボギーはあったが、すぐに4番で取り返し、最終9番も5mを沈めるバーディ締め。3アンダー10位につけ、「今年は結構つまずくパターンが多くて、前回もここで初日につまずいた。きょうはそれなりのゴルフにはなっていたし、最近にしてはいいスタートが切れたかなと思います」と明るく言った。米ツアーで今季トップ10の滑り出しを見せたのは3月「HSBC女子世界選手権」だけ。当地では4年前も初日にフォールズを回って2オーバー81位だった。雨予報は出ているものの、好スコアが見込めるクロッシングズでの2日目へ勢いをつけた。(アラバマ州モビール/亀山泰宏)

上々の滑り出しとなった