その名の通り、平地競走における最長距離重賞競走。かつて、ハンデ戦だった時代もあるが、1997年からGII競走へと格上…

 その名の通り、平地競走における最長距離重賞競走。かつて、ハンデ戦だった時代もあるが、1997年からGII競走へと格上げされ、別定戦へと変更された。舞台となる中山競馬場3600mコースはスタンド前から発走して、内回りコースを2週。コーナーを8回まわりながら、ゴール前の急坂を計3回。スタミナはもちろん、操作性やコーナリングの上手さなども求められる特殊なコースゆえに、いわゆるリピーターの多いレースとしても知られている。

 ◎ホーエリートは今春の目黒記念55kgで2着。この時は、前半で13秒台のラップが2つ続いたあと、後半の5ハロンがすべて11秒台を刻む流れ。2番手で流れに乗り、最後は完全に抜け出したもののゴール前でアドマイヤテラにねじ伏せられてしまった。それでも3着以下には3馬身差。確かな長距離適性を見せた1戦だった。オールカマーも同様の流れだったが動きにくい位置でポジションを下げざるを得ない不利があり、前走は大逃げを打った勝ち馬を追いかける形になってスタミナを奪われた。それでも勝ち馬から0.2秒差なら悲観することもない。

 〇チャックネイトは今春の日経賞2着。昨年はAJCCにも勝って天皇賞(春)に駒を進めている。前走の宝塚記念はGI級のメンバーを相手に後方から。逃げ、先行馬がワン・ツーフィニッシュを決める展開の中で1度は内ラチ沿いから3番手に上がって見せ場を作った。全5勝を2200m以上の距離で記録しており、2400m以上では[2-1-3-3]。昨年の天皇賞(春)は大敗を喫したが、3000m級に問題があるとは思えない。相性の良い中山競馬場で別定戦なら期待したい1頭だ。

 ▲マイネルカンパーナは今春のメトロポリタンS2着。同斤量でクビ差先着を許したマイネルクリソーラは目黒記念3着、チャレンジC3着だから価値ある2着だった。前走のアルゼンチン共和国杯は大逃げを打った馬から離れた2番手を追走。結果的には前を追いかけるポジションとなり、後続の目標となってしまった。別定重量の57kgは有利とはいえないが、その先行力はコーナー8回の中山競馬場では大きな武器になりそうだ。

 △ヴェルミセルは京都大賞典3着。今春のダイヤモンドSでは53kgのハンデだったとは言え、重賞初挑戦で3着。日経賞も6着だったとはいえ勝ち馬から0.2秒差で、高い長距離適性を示している。

 前走は気の悪さを出してしまったものの重賞初挑戦の小倉記念で善戦した△ラスカンブレスと、長距離の重賞競走に実績がある△クロミナンス。最後に昨年2着シルブロンも抑えておきたい。