阪神競馬場の前身ともいえる鳴尾競馬場に由来するレース名で、今回で78回目という歴史があるものの開催時期や施行条件など…
阪神競馬場の前身ともいえる鳴尾競馬場に由来するレース名で、今回で78回目という歴史があるものの開催時期や施行条件などは目まぐるしくかわり、今年から2011年以来となる12月開催となった。舞台となる阪神競馬場芝1800mは、向正面2角付近からスタートし、外回りコースを使ったワンターンコース。スタートから4角入口まではほぼ平坦コースだが、そこからなだらかな下り勾配が続き、ゴール前では高低差1.8mの急坂が待ち構える。そういったコース形態もさることながら、9月以来の開催で、その開幕週ということを頭に入れておきたい。
◎グランヴィノスはチャレンジC1番人気2着。昨年秋の新馬戦を勝って挑んだ京都2歳Sで1番人気に支持されたほどの期待馬だったがクラシックへの出走は叶わず最下級条件戦からの再スタートを余儀なきされた。しかし、そこからの4戦は[3-1-0-0]であっさり条件戦を突破。前走のチャレンジCは前後半の1000mが58.4秒〜59.6秒というタフな流れを好位で追走し、残り200m付近では1度は先頭に。最後は内を伸びた勝ち馬の急襲に屈する形になったが、重賞競走でも十分に通用する力を証明している。
〇ナムラエイハブはカシオペアS4番人気2着馬。500kgを超える馬格から繰り出される先行力を武器に、今年5月の弥彦Sを勝ってオープン入りすると、前々走の新潟記念は別定重量57kgを背負って強いメンバー相手に0.3秒差だったから力をつけている。前走は、途中からリードを広げた3着馬を正攻法で捕まえに行く競馬。最後は甘くなったが、それでもクビ差2着と健闘した。今回は、先行力を生かせる舞台となった。
▲センツブラッドはハンデ戦ラジオNIKKEI賞で56kg2着。勝ったのは、このレース53kgで出走し、のちに菊花賞で3着となるエキサイトバイオだったから悲観する内容ではない。このレースは、開幕週の馬場で前後半の半マイルが47.5秒〜47.2秒という平均ペース。好位のインから最後1度は先頭に立ったものの、勝った馬の決め手に屈する形となった。前走は平均的に速い流れを中団から追いかけたが、どこか余裕のない走りで早々に脱落してしまった。休み明けが響いたか。
△オニャンコポンは七夕賞3着。2歳時には新馬、特別を連勝し、京成杯に勝っているくらいだから能力は高い。スランプのような状態が続いていたが、去勢手術明け4戦目が七夕賞で、チャレンジCも6着とはいえ勝ち馬から0.3秒差なら、このメンバー相手に胸を張れる。
前走のアンドロメダSで強い競馬をしたウエストナウと、58kgでもチャレンジCを勝って挑む△オールナットと、最後に△マテンロウレオ。今年のAJCC2着で、3歳春にはきさらぎ賞を勝っており、1年前の中日新聞杯は58.5kgを背負って3着。別定重量57kgなら当然無視はできない。