ワールドシリーズの最終戦までフル回転した山本(C)Getty Images 正直な言葉だった。 12月5日、ドジャースの…

ワールドシリーズの最終戦までフル回転した山本(C)Getty Images
正直な言葉だった。
12月5日、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシックに向けて、出場の可否に注目が集まる山本由伸について、「ヨシノブにとっても難しいことだ。この2年間で彼はたくさん投げたし、(ドジャースは)来年も同じことを期待している。フルで休養を与えないとシーズンでの活躍が難しくなる」と持論。チームからの派遣に難色を示した。
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日本人のWBC、ひいては代表戦に対する思いに理解がないわけではない。それは自ら「どれほど大事なものかは分かっている」と説明する通りだ。しかし、すでに出場を表明している大谷翔平の起用法にも「私の想定としては打者としてのみ。DHのみであれば問題ない」と指摘するロバーツ監督が、侍ジャパン合流に消極的な立場にあるのは想像に難くない。
2025年シーズンにワールドシリーズでの“中0日”投球を含めて大車輪の働きを見せた山本。ゆえに「休養を与えないと難しい」とするロバーツ監督の想いは必然だ。しかし、ローテーションの柱として期待していた日本代表の戦力ダウンは否めない。
史上最多4度目の大会制覇を目指す侍ジャパンの編成に関わる情報は、早くも国際的なトピックともなっている。韓国の日刊紙『朝鮮日報』は「韓国にとって大グッドニュースだ」と銘打った記事を掲載。「日本の怪物投手である山本がWBC欠場決定的となり、大谷も打者だけの出場が濃厚になった。これは韓国にとって朗報だ」と嬉々として伝えた。
ロバーツ監督のコメントを伝えた同紙は「主力となってきた日本人選手たちがWBCに参加し、体力を消耗すれば、日本人の所属比率が多いドジャースも戦力損失は避けられない」と指摘。その上で、「佐々木朗希に至っては、事実上出場すら許さないという意見を示した指揮官のコメントには一息つける」と記し、“宿命のライバル”の近況に色めきだった。
無論、何も正式に決まってはいない。山本や佐々木が急転直下でWBC出場に至る可能性はある。しかし、「日本が準々決勝から始まる米国ラウンドに進んだ場合、1、2試合に投げる可能性があるかもしれない」としたロバーツ監督の言葉を聞くに、とりわけ投手陣の出場は難しい情勢にあると言わざるを得ない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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