角田は「後悔がないといえば嘘になる」と本音を漏らした(C)Getty Images 2025年、角田裕毅はシーズン序盤よ…

角田は「後悔がないといえば嘘になる」と本音を漏らした(C)Getty Images

 2025年、角田裕毅はシーズン序盤より念願だったレッドブルのレギュラードライバーの座を掴んだ。だが、チーム移籍を経て迎えた第3戦日本GPでは今季最初の予選Q2敗退、決勝も12位と、期待につつまれた母国レースは振るわず。以降、シーズン終盤までの間、苦戦を強いられた角田は、最終レースを前に来季のシートを失うこととなった。

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 レッドブルの来季ラインナップには、マックス・フェルスタッペンとともに、新たにアイザック・ハジャーがレーシングブルズから昇格し名を連ねる。そして、角田の復帰も囁かれたレーシングブルズは、リアム・ローソンと、下部組織からの抜擢となるアービッド・リンドブラッドがコンビを組む。角田は来シーズン、リザーブドライバーとして、この2チームをバックアップする立場に回る。

 今回の陣容発表では、キャリア5年目の日本人ドライバーが来季、レース上における“構想外”となったことで海外各メディアから驚きの声も上がった。現在も余波は続いており、『Motorsport.com』イタリア版では12月4日の記事において、角田の今季のパフォーマンスを振り返り、シート喪失となった要因を探っている。

 シーズン序盤、ローソンの不振によりレッドブル入りとなった角田に対し同メディアは、最高成績がアゼルバイジャンGPでの6位だったと指摘しながら、「レッドブル側のミスやアップデートの遅れといった出来事も彼の道を険しくした。振り返ってみれば、前向きな材料を探すのは難しい」と主張する。

 他にも、「ツノダは、レーシングブルズ時代にあった感触をRB21で取り戻すことができなかった。ミルトン・キーンズのマシンは、限界に近づけるのが非常に難しく、作動ウィンドウも狭く予測しにくい」などと指摘。レッドブル昇格前の豪州GP、中国GPの内容にも言及し、「VCARB02は当初からパッケージとしてまとまっており、しばしばミッドフィールド最速のマシンになり得た。扱いやすい特性が、ツノダの持ち味を存分に引き出していた」などと見込んでいる。

 その上で同メディアは、「もし後悔があるとすれば、それはレーシングブルズ時代のあの感触を取り戻せなかったことだ」と訴えており、「序盤2戦でトップ級の速さを示したが、レッドブル昇格で状況は一変。その中でもがきながら速さや成長を見せたものの、首脳陣は再チャンスを与えるには不十分と判断した」と論じている。

 開幕戦では予選5位に入り、過去のシーズン以上に上位進出への希望を抱かせていた角田。だが、各レースで思う様な結果を残せず、来季の処遇でも失意を味わった。その中で臨む最終戦、アブダビGPでは何とか奮起し、角田らしい走りを見せ、良い形でシーズンを締め括ってくれることを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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