◇国内女子◇クォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージ 最終日(5日)◇宍戸ヒルズCC東コース◇6418y…

金田久美子はQTランク26位で来季前半戦の出場権を確保した

◇国内女子◇クォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージ 最終日(5日)◇宍戸ヒルズCC東コース◇6418yd(パー72)

自分で自分をほめてあげたい2週間だった。今季25試合に出場した金田久美子はメルセデルランキング96位でシード復活とはならず、11月25日から28日まで三重県のジャパンクラシックカントリー倶楽部で行われたファーストQTを通過してファイナルステージを迎えた。ファーストQTの開幕前日に自身のSNSを通じて父・弘吉さんが逝去したことを発表。「しんどかった」と吐露した。

弘吉さんの手ほどきで3歳からゴルフを始めた。コロナ禍で無観客試合が増えた2020―21年シーズンまで、ロープ際を歩き、自分のプレーを欠かさず見守ってくれた大事な存在を亡くし、「毎日涙が止まらない。『パパがいなくなったらゴルフをやめるから』って本気で言っていたけど、いなくなってゴルフどころじゃなくなって。とにかく自分を保つことで精いっぱい」と涙を流した。そんな悲しみいっぱいで臨んだ予選会は通算5アンダーでQTランク26位につけ、今季の実績から考えて来季前半戦(第1回リランキングまで)フル出場権を確実にした。

「ファーストの時からずっと球がどこに行くか分からないし、距離も全然分からない。ショットの感覚が分からなくてなんとかパーを拾ってきて。今週も練習から振れなくてよく分からない状態だった」とまだ気持ちの整理はできていない状態だ。「やっぱりやるからには優勝を目指して頑張りたい」と2022年「樋口久子 三菱電機レディス」以来の3勝目を天国の父に報告したい。

森田遥はQTランク55位で終えた

また、今季メルセデスランキング78位で終えて4シーズン守ったシードを逃した森田遥も今年、最愛の父・忠明さんを亡くした。10月「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」開催週の水曜日に天国へと旅立った。享年65歳。金田と同じく、森田も父がゴルフを始めたきっかけであり、「来られるときは、ほぼ観に来てくれていた」と悲しみに暮れた。

「父のためにやっていたところもあって、ずっと芯がない状態でゴルフをしていた。四十九日も経っていなくて、でもそれを言い訳にはできない。ツアーも待ってくれない」。通算イーブンパーで終えてQTランクは55位。前半戦出場は限定的になりそうで「気持ちはまだいろいろと追いついていない。ここ一番っていう時のエネルギーというか、集中力というか。そういうのがなかった。人生を見つめ直したい」と話した。

森田が予選会に臨むのはアマチュア時代の2015年以来10年ぶりのこと。プロに転身してからシードを逃したのは賞金ランキング52位で終えた2019年シーズンのみだった。まずはゆっくりと心と体を休ませる。(茨城県笠間市/石井操)