年間最優秀選手の候補であるスコッティ・シェフラーが、3年連続3度目の優勝を目指すタイガー・ウッズがホストを務める「ヒー…

テーラーメイドの未発表モデル「Qi4D ドライバー」を握るスコッティ・シェフラー(Getty Images)

年間最優秀選手の候補であるスコッティ・シェフラーが、3年連続3度目の優勝を目指すタイガー・ウッズがホストを務める「ヒーローワールドチャレンジ」で、新ドライバーを手に首位発進を決めた。アルバニーGCでの恒例イベントは、シェフラーにとってシーズン最終戦であり、ここ数年はその年最後のテスティングの場として最適な場所となってきた。

昨年を振り返ってみても、シェフラーはバハマでの2勝目を挙げるなかで、パッティングに取り入れたクローグリップがその後の原動力となった。2025年は、パットのスコア貢献度を示すストローク・ゲインド・パッティングを前年の77位から、キャリアハイの22位に押し上げた。この傾向は今回も続いており、ギアセッティングに未発売のテーラーメイド「Qi4D」のドライバーとフェアウェイウッドを加えることで、自身のゴルフゲームに変化をもたらした。

スコッティ・シェフラーの新エース1Wとなるか(Getty Images)

シェフラーは開幕前日の水曜日に、「僕にとって今週の価値が高いのは、まさにその部分(新ギアのテスト)にあるんだ。試合でいろいろと試してみるのは、自分の現在地を把握する上で、良い方法だと思う。自宅で競技をシミュレートすることもできるけれど、ここへ来て4日間にわたりストロークプレーをするのとは少し異なるからね」と述べた。

現在はティショットのスコア貢献度を示すストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティのランキング向上を目指しているようだが、現時点でピアスソン・クーディに次ぐ2位につけているだけに、飛躍的な向上は無理というものだ。シェフラーにとってドライバーの変更は、初めて「Qi10」をセッティングに加えた2024年2月以来のこととなる。

ほとんどの用具メーカーは新年に最新ギアを発表することから、まだこの新ドライバーに関する詳細は明らかにされていないが、シェフラーのQi4Dモデルは、先月開催されたDPワールドツアーの最終戦で同じシリーズに乗り換えたロリー・マキロイ(北アイルランド)のモデルと比較すると、細部に微妙かつ複雑な違いがある。

両モデルには、テーラーメイドが2000年代中頃にリリースした「R7ドライバー」シリーズで初めて導入した4ウェイトシステムが搭載されている一方で、シェフラーがテーラーメイドのチームに要求した主な違いはフェースにある。彼のQi4DモデルにはQi10に搭載されていたフェースのデザインが再現されているのだが、これはシェフラーが初めてテーラーメイドのドライバーを使用した2022年「ステルス」のフェースデザインを継承したものなのである。

フェースは鮮やかなブルーで彩られている(Getty Images)

「そうだね、今のところ、このドライバーの見た目はしっくり来ているよ。僕が最初にテストするのは、常にそこの部分なんだ。これまでのところ、パフォーマンスは良い感じだね。スピン量の数字も、弾道も一貫しているので、試合で使うのが楽しみなんだ」と話していた。

続けてシェフラーは、「今年に入って、エイドリアン(リートベルド)とテーラーメイドのチーム全体が、ドライバーを機能させる上で、僕にとってどういう見た目であるべきかを良く分かってくれる様になったと感じている。僕らは自分に合ったフェースを模索する上で、数多くの選択肢を試してきて、今は良い方向へ向かっていると感じているし、今回のテストは間違いなくとてもシンプルになったと思う」と加えた。

シェフラーは2025年シーズン中に「Qi35」モデルも何度かテストするにはしたが、最終的にはPGAツアーでの13勝に貢献したQi10を使い続けた。

「昨年はQi35へ乗り換えるに少し苦労したけど、その過程で、僕がドライバーに求める見た目や、僕にとってどういうパフォーマンスを発揮すべきかについて学ぶことができたと感じている」とシェフラー。

Qiドライバーシリーズの全3バージョンを比較してみると、Qi4Dはより洋梨形状に回帰しており、Qi10に似ている。またQi4Dはトレーリングエッジがより鮮明になっており、重量はクラブの両端に配置されつつ、トウとヒール部分の面積が小さくなっているが、これはよりツアーで採用される設計となっている。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)