高校野球界では2025年もたくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさ…
高校野球界では2025年もたくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
この秋、四国大会で優勝した英明(香川)には、最速141キロのプロ注目左腕がいる。182センチ、81キロと、均整のとれた体格の冨岡 琥希投手(2年)は、明治神宮大会4強入りの立役者になった。
四国大会では3試合に登板し、初戦の高知商(高知)相手には延長12回完封勝利。明徳義塾(高知)との準決勝では1失点完投勝利を手にした。キレのある直球と、変化球を駆使し、四国の強打者を打ち取っていった。
全国の舞台、明治神宮大会でも初戦の帝京長岡(新潟)で9回2失点(自責0)の完投勝利を挙げて見せた。プロのスカウトからも注目され、センバツでは145キロまで球速を伸ばすことを目標としている。
投球のテンポがいい。走者がいなくてもセットポジションから投げるが、捕手からの送球を受けるとすぐセットに入り投球へとつなげていく。左腕もリリースの直前まで体に巻き付くように動くため、打者もタイミングがとりづらい。何よりフォームに無駄な力みもない。スタミナも問題なさそうで、長いイニングを投げられる無理のないフォームが完成されている。
明治神宮大会では全体的に球が高めで、やや制球力にも課題が残った。近畿王者の神戸国際大付(兵庫)には2発を浴びるなど、6回6失点で降板した。低めへの直球、変化球が決まっている時は、そう簡単に打たれない。全国舞台での苦い経験は、来年センバツの舞台でしっかりと生かされるに違いない。