背番号024から再スタート「持ち味である足を活かして」 西武を今季限りで戦力外となりヤクルトに育成で加入した日隈モンテル…
背番号024から再スタート「持ち味である足を活かして」
西武を今季限りで戦力外となりヤクルトに育成で加入した日隈モンテル外野手が4日、都内の球団事務所で入団会見を行った。背番号は「024」で、年俸は470万円(金額は推定)。戦力外に「頭が真っ白になった」というが、かつて兄も所属した縁のある新天地で盗塁王の目標を掲げた。
「これも何かの運命なのかなと思います」。モンテルが喜びを噛み締めた。次なる挑戦の地はヤクルト。「声をかけてもらった瞬間に来年のイメージをして、もう一回イチからスタートするという気持ちになりました」と表情を引き締めた。
独立Lの徳島インディゴソックスから2022年育成選手ドラフト2位で西武に入団。遠投120メートルの強肩や高い身体能力を武器に、3年目を迎えた今年5月に念願の支配下登録を勝ち取った。しかし12試合の出場で打率.091(11打数1安打)、1盗塁、5三振に終わり、10月に戦力外通告を受けた。
「今年(支配下に)上がったばかりなので、来年絶対に活躍するぞという意気込みでいました。戦力外と言われてからは頭が真っ白になってしまってどうしたらいいかわからなかった。兄もこういう経験をしていたので相談して、僕の中ではまだ出し切れていない部分があったので、待つしかないと。1か月くらい待ってオファーがありました。自分の中では野球を、自分の身体能力をまだ全然生かしきれていない部分があったので、ヤクルトスワローズさんでもっと活躍していい選手になろうという気持ちでした」
モンテルの2歳上の兄・日隈ジュリアス氏も、高知中央高から2015年ドラフト4位でヤクルト入りした左腕投手だったが、左肘の故障で2年目のオフには育成選手となり、2020年限りで1軍出場のないまま退団した。「できるのであれば野球は続けたほうがいいよ」とアドバイスをくれた兄がかつて着たユニホームで、再び戦うことになる。
来季がプロ4年目となる25歳は「まずは支配下登録されて、そこからは自分の持ち味である足を活かして盗塁王を獲れるように、30個以上走れるように、チームで一番になれるようにということは掲げています」。ポテンシャル抜群の逸材が、背番号3桁から再び這い上がる。(町田利衣 / Rie Machida)