来季のドライバーラインナップから外れた角田。しかし、次なるポジションはレッドブルにとっても「重要」だ(C)Getty I…

来季のドライバーラインナップから外れた角田。しかし、次なるポジションはレッドブルにとっても「重要」だ(C)Getty Images

 現地時間12月2日、現地時間12月2日、F1のレッドブルは、姉妹チームであるレーシングブルズを含めた来季のドライバーラインアップを正式に公表。注目された角田裕毅は、両チームのシートから外され、テスト兼リザーブドライバーに回る形となった。

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 悔しさは募るばかりだ。現地時間12月5日から始まる今季のF1最終戦(アブダビGP)を目前にした段階での正式通告だけに、一線から外される角田にとっても複雑な胸の内は隠しようがなかった。実際、当人は自身のSNSで「2026年にレースシートがなくなると知った時は本当に辛かった」と記している。

 2019年のレッドブル・ジュニアプログラム加入以来、7年間レッドブルの一員として活動してきた。そうした中で今季第3戦となる日本GPからトップチームに緊急昇格をした角田だったが、操作困難とされるマシン『RB21』の適応に苦心。思うように結果を残せず、ついにはシート喪失を余儀なくされた。

 もっとも、F1からの完全撤退も囁かれていた角田だけに、チームで“ポジション”を与えられたのは、再起に向けた光明とも言える。ゆえに本人も「一度はシートを離れることになるが、最高のF1ドライバーになる夢はまだ諦めていない。これまで以上に努力してチームに貢献し、グリッドに立つ資格があることを証明したい」と発信したのだろう。

 では、今後、角田に与えられる役割とは何か。今回の決定について「残念なシーズンを送ったツノダは、F1のレースシートから追放された。自分の立場を正当化することができなかった」と率直に記した英公共放送『BBC』は、「ツノダは非公式ながらチームの第3ドライバーとして残る」と指摘。25歳の日本人ドライバーがいかなる立場に身を置くのかを伝えた。

「リザーブという役割で、ツノダはマシンのテスト走行、そしてシミュレーター作業に参加することになる。その中で彼はチームがマシンに関するあらゆる重要なデータ収集を必要とした時にサポートする立場になる。パワーユニットやブレーキングシステムの規則にメスが入れられる新たなレギュレーションが導入される2026年シーズンにおいては、ツノダは重要な役割を担う」

 マシンの改良とデータ収集が肝となる来季は、リザーブの貢献は大きなポイントとなる。確実とは言い難いが、そのテストの場で好走を続ければ、ドライバーたちに何らかの問題が生じた場合に、再抜擢の可能性も浮上する。『BBC』も「レースウイーク中にレッドブルのドライバー陣が参加できない場合には、代役を務めることも可能だ」と伝えている。

 将来的にF1復帰はできるのか。「まだ終わっていない」と日本語で綴った角田の復権に期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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