◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 初日(4日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70)開始1番、金…

2024年の賞金王・金谷拓実が好発進

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 初日(4日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70)

開始1番、金谷拓実の名前がアナウンスされると、拍手とともにギャラリーから「おめでとう!」の声が響いた。振り切った第1打はフェアウェイ右へ。セカンドをグリーン手前に乗せ、2パットのパーで滑り出した。

前日に女子プロゴルファー吉本ここねとの結婚を発表した。「報道を見たファンの方たちから祝福の声をかけられて、うれしかった。いろいろ連絡もいただきました」と幸せな空気感に包まれる。前夜には女子ツアーの最終予選会に出場中の妻と連絡を取り合った。「みんなに喜んでもらえて良かったね、と話しました」と特別な一日を共有した。

この日は盟友の中島啓太(右)とのラウンド

欧州ツアーが主戦場の中島啓太原敏之との組で多くのギャラリーを引き連れた。前半をイーブンパーで回ると、後半12、13番を連続バーディ。1.5mを沈めた17番(パー5)で4つ目のバーディを奪い、2アンダーの5位でホールアウトした。「粘り強くラウンドできた」と振り返った。

PGAツアーを主戦場とした今年は、ポイントランク100位以内を争うフェデックスカップ・フォール(秋季シリーズ)で99位に滑り込み、来季のシード権をつかんだ。2024年の日本ツアーで賞金王に輝き、同年末の予選会を突破して得た“職場”を維持。だが、気持ちに余裕は持てていない。「本当にレベルが高いツアー。毎日少しずつレベルを上げていかないと良いプレーはできない。もっとステップアップして、優勝できるように」と休む間もなく準備を進めている。

新婚さん

シーズンを通して、手応えを感じた点にはティショットとショートゲームを挙げる。米ツアーでのフェアウェイキープ率は74.0%で全体1位、リカバリー率は68.84%で全体2位をマークした。一方、課題については「ピンを狙うアイアンショットで、ほかの選手と差を感じた。修正して、来年につなげられれば」と話した。

日本ツアーでは今季、帰国出場した9月「ANAオープン」を含む通算8勝を挙げている。3年連続5回目の出場となる今大会は、過去すべてトップ5で終えながら勝利がない。「ここでまだ優勝できていない。良い準備はしてきているので、自分のプレーができれば」。最終戦を優勝で締めくくり渡米に備えたい。(東京都稲城市/合田拓斗)