◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 事前情報(3日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシ…

渋野日向子は4年ぶりの最終予選会

◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 事前情報(3日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングズコース(6664yd/パー72)、フォールズコース(6643yd/パー71)

年間ポイントランキング80位までの最上位資格「カテゴリー1」も、一定の出場機会が見込める100位までの「カテゴリー11」も逃したシーズンの悪い“流れ”は日本に帰っても続いた。2週前の国内ツアー「大王製紙エリエールレディス」でこの予選会に向けて最後の実戦に臨むはずだった渋野日向子は、スタート前の練習で首を痛めて初日に途中棄権を余儀なくされた。

直近の試合で途中棄権を余儀なくされた首痛は問題ナシ

寝違えとも異なる“ぎっくり首”のような症状。過去に練習で似た経験はあっても、試合では初めてだった。「落ち込みました。やっぱり、4日間を戦いたかったですし…」。推薦出場で期待に応えられなかった申し訳なさも募った。心身にダメージがあった中、ある意味で自分を奮い立たせてくれたのはこの最終予選会だったという。「“これ”があったから、すぐに(トレーナーに)『ケアしてください!治してください!』って感じで準備してきた。もう、全然大丈夫です」

前回参加した4年前は8日間144ホールのフォーマットで、前半部分だったマグノリアグローブGCでは2コースを2ラウンドずつ回って2週目に進むカットラインのクリアを求められた。昨年から同じ会場での5日間90ホールとなり、「去年の感じから行くと、1ラウンドもムダにできない。前に自分が出た時は『79』とか打った日(第2週の3日目=7ラウンド目)もあった」。大きく崩した一日がありながら、長丁場でスコアをまとめて滑り込んだ前回のようにはいかないという見立て。昨年トップ通過した山下美夢有の通算27アンダーも、つまずきが許されない伸ばし合いへ警戒を強める理由となっている。

やっぱり米ツアーで目標をかなえたい

だからこそ、出場資格を得られるボーダーライン(当時は20位タイ)を意識していた前回よりも目線を上げて挑む。「今の(出場優先)順位より、どれだけ上げられるか。前回も上は目指していたけど、『ここまでに入ればOK』みたいなラインを勝手に作っていた感じがあった。今回はそれを作らず、本当に自分との闘い」。現状の来季出場資格「カテゴリー16」を上回る、予選会25位タイまでの「カテゴリー15」はもちろん、その中でひとつでも上位のフィニッシュを目指す。

「ここで負けたくない。やっぱり悔しいんで。これだけ打ちのめされすぎて、壁にぶち当たりすぎて、こんなにやられるかと思いながら…。でも、自分自身の問題だと思っているし、(乗り越える過程で)もっと自分が強くなれると思っているし…。やっぱりここ(米ツアー)で勝ちたい…が強いです」。苦しんだシーズンのラストマッチへ決意をにじませた。(アラバマ州モビール/亀山泰宏)