ジャパンCと並ぶダートの国際競走を作ろうという目的で創設されたのがジャパンCダートだ。第1回の00年は国内GI級の勝…
ジャパンCと並ぶダートの国際競走を作ろうという目的で創設されたのがジャパンCダートだ。第1回の00年は国内GI級の勝ち馬が7頭、さらに米国から2頭と多士済々なメンバー構成に。そんな白熱の一戦を振り返る。
第1回のジャパンCダートは大混戦模様だった。1番人気は同年の帝王賞覇者のファストフレンドで3.5倍。これに米国のユーカーが4.2倍、重賞連勝中のタマモストロングが5.0倍、同年のフェブラリーS覇者のウイングアローが5.8倍で続いた。
レースはレギュラーメンバーが逃げて、序盤から11秒台連発のハイペースとなった。2番手に米国のロードスターリング。ユーカーは先団でロスなく運び、ファストフレンドは中団から。これを見るようにウイングアローやサンフォードシチーが脚をためた。直線を迎えてレギュラーメンバーが失速し、ロードスターリングが先頭へ。米国の伏兵が渋太く粘るが、これをあっさりとかわしたのがウイングアローだった。後続を一気に突き放し、残り200mでは勝負あった。最後は2着のサンフォードシチーに3馬身半差をつける完勝で、春秋ダートGI制覇を成し遂げてみせた。
ウイングアローはその後もダート戦線を盛り上げた。翌年のフェブラリーSは2着。さらにジャパンCダートでもクロフネの2着に奮闘。惜しくも連覇はならなかったが、ディフェンディングチャンピオンとして意地を見せたのだった。