角田は決勝で結果を残せるだろうか(C)Getty Images レッドブルの角田裕毅は来季のレギュラーシートを懸けたF1…

角田は決勝で結果を残せるだろうか(C)Getty Images

 レッドブルの角田裕毅は来季のレギュラーシートを懸けたF1第23戦カタールGPで一喜一憂した。土曜日のスプリントで5番グリッドから5位入賞を果たし、チームに貴重な4ポイントをもたらしたが、予選は16番手タイムでQ1敗退。レッドブル陣営はカタールGP終了後に姉妹チームのレーシングブルズを含めたドライバーラインアップを発表すると公言しており、現地時間11月30日の決勝は苦しい後方グリッドからのレースを強いられる。

【動画】見せた「ドーハの快走」 角田裕毅がフェルスタッペンを超えたレースをチェック

 「予選で何が起きたのか理解できない。そんなにクルマを変えたわけではないのに全くグリップがなくペースもなかった。きちんと走れていたので、スプリント予選と何が違うのか説明できない」とフラストレーションをため込んだ。カタールGPで大量得点できればレッドブル陣営にレギュラードライバーとして残留する可能性もあったが、風向きが再び悪くなった。

 レッドブルはエースのマックス・フェルスタッペンの残留が決まっており、チームメートにはこのままいけばレーシングブルズのアイザック・ハジャーが内部昇格する公算が大きい。

 今のところ角田はレーシングブルズ復帰の噂も挙がっているが、スーパーフォーミュラでチャンピオンとなったホンダとレッドブルの育成選手でもある岩佐歩夢も候補の1人となったとみられ、角田、岩佐、レーシングブルズのリアム・ローソンに、レッドブルジュニアとしてFIA―F2に参戦するルーカス・リンドブラッドを加えた四つどもえの展開が水面下で繰り広げられている。

 レッドブルはラインアップの発表の時期を当初は第20戦メキシコシティGPに設定していたが、その後に最終戦アブダビGP終了後に変更。さらなる“リスケ”で今度はカタールGP後となった。この背景には同GPでフェルスタッペンのタイトル喪失の可能性が強まったためとされる。

 スプリントが終了した時点でポイントリーダーを死守するマクラーレンのランド・ノリスとランキング3位のフェルスタッペンとの点差は25ポイント。ノリスに先着され、1点でも多くポイントされれば、最終戦アブダビGPの結果に問わず、フェルスタッペンのチャンピオン獲得の可能性は完全消滅する。

 角田にとってもいよいよ崖っぷちに。カタールGP決勝では天に祈る気持ちで起死回生の走りをするしかない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】何をやっているんだ 角田裕毅にレッドブル陣営が前代未聞の失態 代表が異例謝罪をする騒動が波紋「必要のない悲惨な悪夢」

【関連記事】なぜ陣営の“不可解ミス”は繰り返されるのか 角田裕毅の「不遇」を英記者が糾弾「本当に疑問だ。ドライバーの問題ではない!」

【関連記事】生き残るのは角田裕毅か、ローソンか 混迷深めるレッドブルの来季構想に元F1戦士が持論「すべてにおいてリアムの方が正しい」