WRCサウジアラビア(グラベル)、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。最終日に順位を上げ逆転で今季初優勝…

WRCサウジアラビア(グラベル)、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。最終日に順位を上げ逆転で今季初優勝を挙げたヒョンデのティエリー・ヌービルは2024年第10戦アクロポリス・ラリー以来の17戦ぶりの優勝と、苦しいシーズンを戦ってきた。しかし、終盤に入ってチームが復活の糸口を見つけ速さを取り戻しつつあることは努力の結果とし、シーズンオフの間に確固たるスピードにつなげるためにさらなる努力が必要だと語った。

*カッコ内は順位の前日比
*獲得ポイントは総合順位+スーパーサンデー+パワーステージ

[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1
ティエリー・ヌービル/優勝(↑)
スーパーサンデー順位:3位
パワーステージ順位:6位
獲得ポイント:25+3+0=28
「前回の優勝からかなりの間が経ってしまった。しかし厳しい1年の最後にこうして表彰台の最上段に立てたことはうれしいし、それが1-2達成となったのだから、チーム全体で一生懸命頑張ってきたことが報われた大事な結果となった。明日からの数週間は、来年も上位争いをできるように、マシンの改良とともにチーム体制の強化への重要な期間となる。ここ数戦でマシンの改善点をたくさん学ぶことができ、今度はそれをマシンのパフォーマンスに盛り込むことができるように努力する必要がある」

アドリアン・フルモー/総合2位(↑)





スーパーサンデー順位:4位
パワーステージ順位:7位
獲得ポイント:17+2+0=19
「ペナルティさえなければ、今回のラリーでの戦い方には満足できたと思う。ラリー序盤で他の選手とは判断を変えてソフトを選択したことが正しかったことや、追い上げてくるライバルのプレッシャーから自分をしっかりとコントロールしてドライブできたことは非常に喜ばしい。速さとマネージメント能力もあり、それが僕たちの信頼性とつながった。公式な記録には残らないが優勝したに等しいと思っている。今年は間違いなく、大きな進歩をした年だったので、このことを糧に来年へのモチベーションとしたい」

オィット・タナック/総合11位(↑)





*マニュファクチャラーズ選手権外
スーパーサンデー順位:6位
パワーステージ順位:3位
獲得ポイント:0+0+3=3
「先頭走者として走るのは非常に難しかった。それでも良いリズムを保ってドライブするように心がけてきた。ラリー1カーは現代のモータースポーツのなかでも素晴らしいマシンのひとつで、これを使って争うことは本当に楽しいし、きっと見ている側もそうだと思う。今日は楽しんでドライブすることを意識して実際に楽しむことができた。ラリーは自分に数え切れないほど多くのことを与えてくれ、それに心から感謝しているから、ラリーから離れることはない。将来、WRCがどう変わっていくのか見守りたい」

[トヨタ・ガズーレーシングWRT/WRT2]
トヨタGRヤリス・ラリー1
セバスチャン・オジエ/総合3位(↑)





スーパーサンデー順位:1位
パワーステージ順位:2位
獲得ポイント:15+5+4=24
「エルフィン(エバンス)とスコット(マーティン)との戦いはこれまでで一番のものだった。ふたりは非常に手強く、最終戦の最終ステージ、最後のフィニッシュを迎えるまで、一切、気を抜くことができなかった。こうした激しい戦いを経て手に入れたチャンピオンは格別だ。ふたりを称賛したいと同時に、カッレ(ロバンペラ)とヨンネ(ハルットゥネン)、そしてチームの全員の頑張りも称えたい。大成功を収めたシーズンに一員として戦えたことは非常にうれしい。家族との時間を増やすための(限定参戦の)選択をした時には、まさか9回目のタイトルを獲得できるなんて思いもしなかったので、このような機会を与えてくれたチームに感謝するとともに、有能な若手コ・ドライバーのバンサン(ランデ)を抜擢してくれたことにも感謝したい。彼の働きは素晴らしく、より前向きに、より若々しい気持ちを自分にもたらしてくれた。彼と一緒だったからこそ大きな成果を挙げることができたので、バンサンの“世界チャンピオンクラブ”への加入を心より迎えたい」

サミ・パヤリ/総合4位(↑)





スーパーサンデー順位:5位
パワーステージ順位:9位
獲得ポイント:12+1+0=13
「初優勝を目指して、その狙いどおりにラリーの大半を戦ってきたところだった。昨日の午後にそれが叶わなくなったのが残念でならない。それでも初開催で難しい、このラリーでのパフォーマンスには非常に満足している。(ステップアップした)最初のシーズンを、ラリージャパンで表彰台を獲得して終えることができたのは、常により速くより強く成長できるようにサポートしてくれたチームのおかげだ。感謝したい。来年にも期待できるし、そのとおりになるようにしたい」

勝田貴元/総合5位(↓)





*マニュファクチャラーズ選手権外
スーパーサンデー順位:9位
パワーステージ順位:5位
獲得ポイント:10+0+1=11
「今日はもっと良い結果にできたはずでしたが、まずはフィニッシュにたどり着けて良かったと思います。最後のひとつ前のステージで表彰台争いを展開していた時に、ペースノートが楽観的すぎてコースアウトして、戻る時に柔らかい砂にはまり転倒してしまいました。それまで我慢強くよい走りをしてきたのに小さなミスで失ってしまい、とても残念ですがこれもラリーです。チームには申し訳ない結果となりましたが、年間を通じた多大なサポートに感謝をしたいと思います。さらに頑張ってより強くなって戻ってきます」

エルフィン・エバンス/総合6位(↑)





スーパーサンデー順位:2位
パワーステージ順位:1位
獲得ポイント:8+4+5=17
「できることを精一杯行った週末だった。金曜日のタイヤ交換で脱落してしまったが、勝負とはこういうものだし、他の選手も同様に見舞われたトラブルだった。週末をとおし砂の多いセクションでかなり苦戦していて、今日ふたつ目のステージの走りも今ひとつで、他の選手もそれぞれ問題を抱えていた結果、セブ(オジエ)が順位を上げていった。思い描いたようにはならなかったが、セブとバンサンの今年の活躍はタイトルに値すると思う。競技を戦う者として、満足することなく常に上を目指しているが、素晴らしいチームに支えられて頑張ることができた良い1年だった。これほどまでの働きをしてくれたチームのみんなに感謝したい」

カッレ・ロバンペラ/総合7位(↓)





スーパーサンデー順位:16位
パワーステージ順位:4位
獲得ポイント:6+0+2=8
「まずセブとバンサンにおめでとうと言いたい。この1年のふたりの成績はチャンピオンに相応しい。タフなラリーだと分かっていたが、自分たちの最後のラリーとして思っていたようにはならなかった。ここまでの人生で大きな割合を占める競技とそれにかかわる人たちとの別れは寂しいが、それ以上に、このスポーツで成し遂げたことは自慢できるほど素晴らしく、うれしく思っているので、清々しい気持ちだ。沢山の人に感謝を伝えたいが、まずはヨンネに多くの好成績と楽しい時間をともにできたことに感謝したい。そしてトヨタとチームのみんなにも、ともに過ごした年月への感謝をしたい」

[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ラリー1
グレゴワール・ミュンステール/総合8位(↑)





スーパーサンデー順位:8位
パワーステージ順位:8位
獲得ポイント:4+0+0=4
「暑く、ラフで様々な路面と格闘するサウジではまったく新しい経験となった。高速セクションからテクニカルセクションまですべての速度域、そして深い砂と轍は、これまでとは違うドライビングスタイルを要求される。それらを大きな問題なく走破できたことはうれしい。望んでいたペースではなかったが、8位となってポイントを獲得できたことは重要だ。長くタフなシーズンだったが、多くの収穫を得て、ものにすることができたのでチームには心から感謝をしたい」

ジョッシュ・マカリアン/総合9位(↑)





スーパーサンデー順位:7位
パワーステージ順位:9位
獲得ポイント:2+0+0=2
「最初のステージでパンクしてしまい、次の日から路面清掃役になってしまったことでさらにチャレンジングなラリーとなってしまった。それでもWRC初開催となるサウジで、砂漠の壮大なステージを走ることはこれまでにない経験となった。多くのパンクに見舞われながらトップ10フィニッシュを果たせたのはチームの力の証拠でもある。モータースポーツアイルランド・ラリーアカデミー、ジョン・コイン、そしてペースノートで力になってくれたオーン(トレイシー)をはじめとする全員の力があってこそだ」

ナッサー・アル‐アティヤ/総合15位(↑)





*マニュファクチャラーズ選手権外
スーパーサンデー順位:10位
パワーステージ順位:11位
獲得ポイント:0+0+0=0
「ラリー1カーでの戦いを可能にしてくれたMスポーツに感謝したい。マシン探しに苦労していたが、マルコム(ウィルソン)に連絡したら、あっという間に搭乗が可能になった。いつもだったらラリー2カーでのドライブになるが、これらのステージをラリー1カーで、これほどまでのレベルのチームで走行するとまったく別物に感じた。こんな経験ができたことはうれしいし、来年も絶対に乗りたいという気持ちになっている」

マルティンス・セスクス/TC17でラリーリタイア





*マニュファクチャラーズ選手権外
獲得ポイント:0+0+0=0
「(残念な結果になったが)良いペースで走れて、それを正しく実行できたことは、自分とレナース(フランシス)にとって慰めになる。再び参戦でき、チームのハードワークのお陰でこのようなパフォーマンスを発揮できたことには満足している」