「Carp Legend Game 2025」が29日、マツダスタジアムで開催された。被爆80年、球団初のリーグ制覇から…

「Carp Legend Game 2025」が29日、マツダスタジアムで開催された。被爆80年、球団初のリーグ制覇から50年。節目の年に、平和と感謝、未来への希望を胸に、広島の往年の名選手45人が集結した。笑いあり、真剣勝負ありで盛り上がった。広島の街とともに歩んできたカープならではの企画は22年3月以来2度目の開催。世代を超えて多くの人が「広島」「カープ」「平和」を感じられるイベントに2万7550人が駆けつけた。

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カープの球団史を彩ったレジェンドたちが大集結した。広島という街とともに歩んできた球団だからこそのイベントだ。前回22年3月の開催時はコロナ禍の影響があったが、約3年半ぶりの開催となったこの日は2万7550人の観客でスタンドが埋まった。

大野豊OB会長(70)は「懐かしんでいただけたら。被爆80年、カープ初優勝から50年。野球を通じて、平和への思いが、このマツダスタジアム、広島の地から全国へ、世界へ、発信できるお手伝いができれば」。往年の名選手たちが全力でプレー。盛り上がりは半端じゃなかった。

笑いのツボも抑えていた。特に新井貴浩監督(48)と金本知憲氏(57)の掛け合いトークは絶妙。ホームラン&ヒットチャレンジに参加した新井監督は「私がもし1本でもホームランを打ったら、金本さんに来年打撃コーチをしてもらいたいです」と突然のお願い。しかも、5スイング目、左翼へ特大の本塁打をガツンと放り込んで優勝した。

新井監督は「ユニホームの採寸を。佐々木泰に10番を空けるように言っておきます」と冗談交じりにラブコール。金本氏は「冗談は顔だけにしてくださいよ」とすかさず切り返し、スタンドは大爆笑だった。

真剣勝負もあった。黒田博樹氏(50)と前田智徳氏(54)のレジェンド対決が実現した。OB紅白戦ではミスター赤ヘル山本浩二氏(79)と安仁屋宗八氏(81)が監督を務めてガチンコ勝負。世代を超え、ファンが喜ぶイベントがめじろ押し。カープ好きにはたまらない1日となった。【林英樹】

◆寄付 「カープレジェンドゲーム2025」で得た収益の一部が広島市に寄贈された。タル募金で集まった寄付金も集計後に寄贈される。