台湾から世界へ――。日米両球界で争奪戦となった徐に対してソフトバンクが提示した「誠意」の内容とは(C)Getty Ima…

台湾から世界へ――。日米両球界で争奪戦となった徐に対してソフトバンクが提示した「誠意」の内容とは(C)Getty Images

 文字通りの“ビッグディール”が決定的となった。

 現地時間11月28日、台湾のニュースメディア『ET Today』は、今オフに海外移籍制度(ポスティングシステム)が承認されていた徐若熙(台湾プロ野球・味全ドラゴンズ)が「ソフトバンクと契約合意した」と報道。ドジャースやオリックスなど日米22球団が関心を示した大争奪戦がついに終わりを迎えた。

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 いまだ24歳と若く、そのポテンシャルは計り知れない。19年にドラフト1位で味全入りを果たした徐は、2020年に右肘クリーニング手術を受け、22年には右肘靱帯修復手術を執行するなど度重なる故障に苦しんでいたが、本格復帰を遂げた24年にようやく才能が開花。キャリアハイの114イニングを消化した今季も勝ち星こそ5勝(7敗)ながら、防御率2.05、WHIP0.81と支配的な投球を披露した。

 楽天の岸孝之を彷彿とさせるしなやかな投球フォームから繰り出す最速158キロの4シームを軸に、フォーク、カーブ、スライダーを多彩に操る本格派右腕だ。今オフに「真剣に検討できる段階になった」と海外移籍を決断した彼を巡っては、NPBではソフトバンクのほかに、日本ハム、オリックスなど7球団が、MLBではドジャース、フィリーズ、パイレーツなど15球団が獲得を検討したとされている。

 そんなし烈な争奪戦を制したソフトバンクは、城島健司球団本部長が6月中旬から台湾を訪問。さらに本人を福岡に招き、球団施設の全てを見学させただけでなく、球団の会長である王貞治氏との会食の場も設けるなど、「常に積極的に獲得を目指してきた」(台湾メディアの王翊亘記者談)。

 そして、口説き落とす上での“肝”ともなったのが、桁外れのオファーだ。『ET Today』によれば、ソフトバンクは徐に対して出来高払いを含めた3年15億円の契約を提示。「誠意を感じさせるには十分だった」と伝えられている。

 今季の年俸が480万台湾ドル(約2400万円)という徐。日本移籍よって叶う莫大な年俸アップは、本人にとっても重要なファクターとなった。『ET Today』は次のように伝えている。

「3年で15億円という巨額の契約によって、徐が手にする年俸は台湾時代の20倍以上にあたる。この昇給規模は衝撃的なものだ。これだけ短期間で年俸があっという間に1億円を突破するのは、プロ野球の世界でも稀な急騰と言えるだろう」

 台湾球界を騒然とさせるラブコール。ソフトバンク陣営の本気度が“怪物”を惚れ込ませた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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