2年連続でサイ・ヤング賞に輝き、球界屈指の好投手として名を馳せるスクーバル。そんな大物左腕を巡るトレード市場の動きは忙し…

2年連続でサイ・ヤング賞に輝き、球界屈指の好投手として名を馳せるスクーバル。そんな大物左腕を巡るトレード市場の動きは忙しない(C)Getty Iamges

「トレードは遅らせれば遅らせるほど、交渉は難しくなる」

 FA後の大型契約を見据える怪腕の動静が市場を賑わせている。

 今冬も数多の大物選手たちが動くMLBの移籍市場。年末が迫る中で、FA契約やトレードなどあらゆる動きが活発化しつつある中で、去就が注目される一人が、タイガースの怪腕タリク・スクーバルだ。

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 現在28歳のスクーバルは、昨季はア・リーグ投手三冠(勝利、防御率、奪三振)になるなどタイトルを総なめにし、満票でサイ・ヤング賞を受賞。迎えた今季も疲れ知らずで31試合に先発してリーグトップの防御率2.21をはじめ、241奪三振(同2位)、クオリティスタート21回(同2位タイ)、13勝(同6位タイ)の軒並みハイスタッツを記録した。

 今季もサイ・ヤング賞を手にし、名実ともに「球界最強投手」として君臨しているスクーバルは、来季終了後にタイガースとの現行契約が満了を迎える。当然ながらFA流出を阻止したい球団側は契約延長に向けた交渉を開始し、1億7000万ドル(約256億円)規模の大型契約を提示したが、本人から納得のいく返事は得られていない。

 球界屈指の剛腕代理人スコット・ボラス氏のサポートを受けるスクーバルは、高騰の一途を辿っている先発投手の契約傾向を考慮。タイガースには2億5000万ドル(約376億円)というメガディールを望んだとされている。

 いまだタイガースは再契約に向けた希望は失っていないとされる。だが、球団の経営規模は決して大きくはないため、大物左腕との契約によってはチームの総年俸が圧迫しかねない。ゆえにFAイヤーを前にトレードに踏み切る可能性も浮上している。

 実際、球界内でもタイガースとスクーバルの再契約が「難しいのではないか」と見る関係者は少なくない。米スポーツ専門局『ESPN』の取材に応じた匿名の球団幹部は「(タイガースと)彼の契約延長は財政的に難しい。ただ、チームは彼抜きでの地区優勝は不可能だと理解している」と断言。さらに別の球団幹部は「トレードは遅らせれば遅らせるほど、交渉は難しくなる」と見解を寄せた。

ドジャースの“切り札”とされたのは…

 スクーバルの現状を「獲得にリスクは伴う」と伝えた『ESPN』は「球界関係者の誰一人として世紀のトレードが今冬に起こるとは思っていなかった」と指摘。電撃的な移籍の可能性が小さいという見立てを立てながらも「この冬は複数のチームが投手陣のトレード交渉に前向きだ。FAが迫る選手の放出、年俸削減など、理由は様々だが、2026年シーズンに向けて、例年よりもマウンド上の動きが活発になるかもしれない」と予測した。

 そんな同局のリポートにおいてショッキングなのは、ドジャースの動静だ。チームの先発ローテーションの柱ともなっているタイラー・グラスノーを放出する可能性があるとしたのである。

 現在32歳のグラスノーは、23年オフにトレードでドジャースに入団。それと同時に5年1億3650万ドル(約212億9400万円)の契約を締結していた。

 今季は6月に右肩の負傷で60日間の故障者リスト入りをするなど、1年を通したフル稼働ができず。ポストシーズンでは6試合に登板して未勝利ながら、防御率1.69、奪三振率10.55と一定の数字を残したものの、コンディション面の不安はぬぐえずにいる。

 山本由伸、ブレーク・スネル、そして大谷翔平と並ぶ、“先発4本柱”として期待をされるグラスノー。しかし、来季年俸が3000万ドル(約46億8000万円)となる右腕との契約にはトレード拒否条項が付帯していないため、ドジャースが“切り札”として使用する可能性は小さくない。

 ドジャースの内情を伝えた『ESPN』の取材に応じた匿名の球界関係者は、こう説いている。

「グラスノーはトレード市場のダークホースだ。ドジャースはオオタニ、ヤマモト、スネル、ササキ、シーハンを軸に据え、グラスノーをトレード市場要員として活用できるだろう」

 仮にスクーバル獲得のために、大枚を叩いたグラスノーが利用されるなら球界が騒然となるのは必至だ。果たして、大物が絡む文字通りのビッグディールは日の目を見るだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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