自陣営に足を引っ張られる形で結果を残せずにいる角田(C)Getty Images さすがに黙ってはいられなかった。 現地…

自陣営に足を引っ張られる形で結果を残せずにいる角田(C)Getty Images

 さすがに黙ってはいられなかった。

 現地時間11月26日、英メディア『Autosport』をはじめとする複数メディアで角田裕毅は「なぜこんなことをしたのか知りたいんだ」と自陣営への不満を漏らした。

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 いまだ明確な答えが出されていない去就問題にも揺れる25歳が、苛立ちを露わにするのも無理はない。ここ数戦に渡ってレッドブル陣営は角田に対する“失態”を繰り返しているからだ。

 最終的に12番手に終わった現地時間11月22日のラスベガスGPでは、予選でスタッフがタイヤの空気圧調整を誤るという不可解なトラブルが発生。これで大きく後退した角田はタイヤグリップの不調に悩まされた。

 陣営のミスはこれだけではない。10月26日のメキシコGP決勝では、タイヤ交換で通常より約12秒も余計な時間を要して11位と低迷。完走したマシンの内で最下位の17位に終わった11月6日のサンパウロGPでも、10秒のタイムペナルティ中に迎えたピットストップ中にクルーが作業を開始。不要なタイムペナルティ(10秒)を加算される予期せぬ事態に巻き込まれていた。

 不可抗力な事態が相次いで起きている。それだけにフラストレーションは募る一方なのである。『Autosport』で角田は強い口調で持論を口にしている。

「ちゃんと知りたいんだ。どうしてあんなことが起きたのか……。だって起きたのは本当に基本的な部分。マシンから完全にウインドウが外れてもいた。小さな問題で済ませられるレベルじゃなくて、競争力を発揮するのは無理な状態だったんだ」

 さらに「全て避けられたことだと思っている」と自らの考えを明かす角田は、タイトルを手にした同僚マックス・フェルスタッペンと3.340秒差も生まれた理由を嘆くように続けている。

「本当にどうしようもなかったんだ。セッション中に避けることも改善することもできなかったし、しっかり(原因を)調べる必要がある。あのセッションは、文字どおり無駄にしたようなものだ。少なくとも予選までは、何度も良いパフォーマンスを見せられていたと思う。

 FP1からFP3まで、パフォーマンスランではマックスとしっかり争えていたし、僕は何度も彼の前にいたんだ。こういう状況は長いことなかったことだし、彼ら(レッドブル陣営)も見ていなかったはずなんだ。そこはポジティブに受け止めるべきだ。ペースは本当に良かったんだ」

 近走で低迷が続いている角田。来季のドライバー構想の発表が、現地時間11月30日に決勝を迎えるカタールGP後と決まった中で、その立場は危ういままだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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