NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26シーズン開幕前特集ディビジョン…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26シーズン開幕前特集

ディビジョン3
ルリーロ福岡
母体を持たない"地域クラブ"として2022年に誕生したルリーロ福岡が、リーグワン2年目のシーズンを迎える。福岡のうきはの地に根ざし、選手の多くは日中は働き、夜に土のグラウンドで汗を流す。
昨季は初勝利まで約3カ月を要したが、終盤5試合では3勝2敗。敗戦の中で学び、手ごたえをつかんだ。今季はプレシーズンに多くの試合をこなし、豊田将万ヘッドコーチは「競争の中でつかみ取る力が問われる」と語る。
セットピースの安定、アタックの厚み、そして勝負に臨む覚悟——すべてが進化の証だ。地域企業や高校との連携も深まり、クラブの存在は確実に地元に根を張りつつある。
うきはの夕空の下、汗と泥にまみれながらボールを追う選手たち。その姿は、地方から全国へ挑む覚悟そのものだ。クラブの挑戦は、福岡から新しいラグビー文化を育む礎となるだろう。
「勝つだけが目的ではない。地域とともに成長し続けるチームでありたい」と豊田ヘッドコーチは語る。結果よりも、積み上げの先にある"変化"を信じて。ルリーロのラグビーは、今季も静かに、確実に進化している。
注目選手紹介
SH 三股久典

チームの司令塔、三股は今季もキャプテンとしてチームをけん引する。掲げるテーマは『OWN THE MOMENT』。一瞬を支配するために最善を尽くすという覚悟の言葉だ。派手さよりも泥臭さを信条に、誰よりも走り、誰よりも戻る。廃部を二度経験した男の背中には、ラグビーの本質を体現する強さと静かな闘志が宿っている。
FL 上田健太

上田健太は、大卒2年目にしてバイスキャプテンを任された。泥臭く、愚直に、ただ前へ。昨季のリーグ戦でつかんだ自信を胸に、「エナジー全開」で挑む。スクラムの安定、ブレイクダウンの粘り。そのすべてが勝利への礎である。献身と気迫を武器に、仲間の信頼を力へ変えていく。
(柚野真也)