2025年高校野球の主な公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を都道府県別に振り返っ…
2025年高校野球の主な公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を都道府県別に振り返ってみたい。
今年の夏、岐阜県代表で甲子園出場を果たした県岐阜商は、高校野球ファンの胸に最も焼き付いたチームだったかもしれない。初戦から準決勝まで、4試合連続で強豪私学を倒していく公立校ナインの姿は、まさに拍手喝采ものだった。
1回戦 6-3 日大山形(山形)
2回戦 4-3 東海大熊本星翔(熊本)
3回戦 3-1 明豊(大分)
準々決勝 8-7(延長11回タイブレーク) 横浜(神奈川)
準決勝 2-4 日大三(西東京)
初戦は逆転勝利、2回戦は8回に勝ち越し、3回戦は逃げ切って、史上4校目となる春夏通算甲子園90勝にも到達。そして準々決勝でサヨナラ勝ちと、ドラマを演じて私学を下していった。延長10回表に3失点も、その裏に追いつくなど横浜との一戦は、球史に残る大接戦となり、16年ぶりの4強に輝いた。
感動ドラマの一役を担ったのは、生まれつき左手の指がないハンディを持つ、横山 温大外野手(3年)だった。名門公立校でレギュラーを奪っただけでもすごいことだが、ほとんど右手1本による打撃に磨きをかけ、夏の岐阜大会で打率5割を超える結果を残し、甲子園でも5試合5安打を放って3打点もマークした。7番打者として十分すぎる活躍に、高校野球ファンも胸を打たれたに違いない。工夫をこらした努力の結果、外野守備も克服するなど、野球ファンに限らず、努力を重ねることの大事さを多くの人にプレーで伝えた。
春は岐阜城北、秋は大垣日大が優勝したが、夏は優勝した県岐阜商をはじめ、関商工、多治見工、大垣北の公立4校が8強に入った。また、高山西が初の8強入りも決めるなど、フレッシュな顔ぶれも特徴だった。
21年からの4年間、夏の甲子園の岐阜県勢は23年の大垣日大の1勝にとどまっていた。県岐阜商も21年、22年と2年連続の初戦敗退を喫していたが、春夏通算61度の甲子園出場を誇る名門の「復活劇」は、県勢にも再び勢いをもたらすに違いない。