Jリーグ入りを目指すクラブの「最初の関門」となるのが、全国地域チャンピオンズリーグである。今後の日本サッカーの底上げの…

 Jリーグ入りを目指すクラブの「最初の関門」となるのが、全国地域チャンピオンズリーグである。今後の日本サッカーの底上げのためにも、同大会は「変革の時期」に来ていると言うのは、サッカージャーナリスト後藤健生だ。どのような「変革」が必要なのか?

■連戦に耐える「力」や「運」も必要

 こうなってくると実力だけでは勝ち抜けない。連戦に耐える力も必要だし、対戦順やグループ分けの運、不運も作用する。

 たとえば、JFLへの自動昇格を決めたジェイリースFCは1次ラウンドのグループCではVONDS市原FCに敗れて2位に終わったが、FC徳島相手に5対1で勝利したおかげで「2位の最上位」、つまりワイルドカードとして決勝ラウンドに進んできたチームだった。

 一方、準優勝して入替戦への権利を獲得したV市原は関東リーグで4位に終わっていた。その後、全社で3位決定戦に勝利したことで地域CL出場権をなんとか獲得。さらに決勝ラウンドが地元開催という幸運も生かして準優勝をつかみ取った。

 ひとつの問題点は、リーグの昇格を争う戦いのはずなのに「全国社会人選手権大会(全社)」というカップ戦の成績が加味されるところだ。

 全社というのは全国の地域リーグよりさらに下位のリーグのチームも参加できるオープンなカップ戦だ。たとえて言えば、J2リーグでは下位に終わったものの、天皇杯で上位に進出したチームがJ1参入プレーオフに参加するようなものだ(ただし、「全社枠」で地域CL出場権を得られるのは、地域リーグ1部加盟チームだけだが)。

 つまり、下部リーグからJリーグを目指すクラブにとっては、地域CLを勝ち抜いてJFL加盟を勝ち取る段階が最大の難所となるのだ。

■させるべきではない「裏口」参加

 たとえば今シーズン、J3リーグに昇格して1年でJ2リーグ昇格を決めた栃木シティFCは「栃木ウーヴァFC」として2010年からJFLで戦っていたが、17年に関東1部への降格が決定。

 そこからJFL復帰への苦闘が始まった。2019年に「栃木シティ」となって翌年には地域CLに出場したが3位に終わり、2023年に3度目の地域CL挑戦でようやく優勝してJFL昇格を勝ち取った。この間、足踏み状態が続いたが、JFLとJ3リーグはそれぞれ1年ずつで突破して、瞬く間にJ2昇格を決めたのだ。

 将来のJリーグ入り目指すようなクラブにとっては、地域CLという難関で手間取っていることでクラブ経営に影響することもある。JFL昇格への道はできるだけ公平で、またシンプルなレギュレーションに変更すべきなのではないだろうか?

 まず、「全社枠」という“裏口”からの参加はさせるべきではないだろう。

 JFLリーグ昇格はあくまでも9地域リーグの優勝チームだけで争うべきだ。「9つ」というのは大会を開催するのに不都合なチーム数だが、それは現行の「12」だってそうだ(だから、ワイルドカードで決勝ラウンドに進むチームが出てくる)。

 たとえば、前年度の成績で8位と9位に終わった地域リーグ同士でプレーオフをおこなって、8チーム参加という形で全国CLを開けばいい。あるいは、9地域リーグの優勝、準優勝チームに地域CL出場権を与え、「前年度の成績下位地域からは1チームのみ」とすれば、16チーム参加の大会が開催できる。

■求めたい「中2日」のスケジュール

 そして、もう一つは連戦という大会形式も考え直すべき時期なのではないか?

 さすがに、最近は決勝ラウンドだけは中1日の休養日が設けられたが、今でも1次ラウンドは3日連続の戦いになっている。

 JFL昇格という、各クラブにとって非常に重要な戦いなのだから、もっと良いコンディションで戦わせてあげたいのだ。1次ラウンド、決勝ラウンドとも1週間を使って、中2日のスケジュールにすることはできないのだろうか?

 地域リーグと言っても、最近はレベルが上がっており、プレー強度も高いのだから、もう連戦ができる状態ではない。

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