2025年シーズンWRC第14戦ラリーサウジアラビアは、11月26日(水)にシェイクダウンが行われ、カッレ・ロバンペラが…

2025年シーズンWRC第14戦ラリーサウジアラビアは、11月26日(水)にシェイクダウンが行われ、カッレ・ロバンペラが勝田貴元に0.5秒差をつける3分1秒0のトップタイムをマーク。1.0秒差の3番手にはエルフィン・エバンスが入り、トヨタの3人がトップ3を独占した。

1月のモンテカルロで幕を上げたWRCは、初開催のサウジアラビアで長いシーズンの幕を下ろす。拠点となるのはサウジアラビア西部の都市ジェッダ。赤道に近く最高気温はこの時期でも30℃を越えることが少なくない。クルーにとっては最終戦ながらも体力的に厳しい一戦となりそうだ。これを受けて、トヨタは熱対策として夏季に導入していたシルバーのボディカラーを、GRヤリス・ラリー1に施している。

今回のイベントは変則的なスケジュールが採用されており、26日水曜日にシェイクダンとSS1を実施し、木曜日から土曜日にかけて本格的なSSを走行する。ジェッダ周辺のグラベルステージは、山岳部や火山地帯、砂漠と様々な路面コンディションが含まれており、パンクの危険性も高く、タイヤ選択も含めてクルーを悩ませることになりそうだ。



トヨタのエバンス、セバスチャン・オジエ、ロバンペラの3人に絞られたドライバーズ選手権争いは、このラリーを終えて王者が決まる。今回、Mスポーツ・フォードからはダカールラリーで活躍するナッサー・アル-アティヤが、初めてラリー1マシンでエントリー。フルタイムのWRC参戦にひと区切りを打つと発表したオィット・タナック(ヒョンデ)にとっては、今回が最後のWRCとなる可能性がある。

来シーズンからは日本のスーパーフォーミュラへの参戦が決まっているロバンペラが、幸先よくシェイクダウンで一番時計。最後のWRCイベントに向けて「僕とヨンネ(ハルットゥネン)にとって、感情的な週末になると思う。ただ、このラリーはすごく難しいし、面白い展開になりそうだ。大きな岩がたくさんあって、全員にアクシデントの可能性があるからね。今週末は運が必要になるよ」と、コメントした。



2.2秒差の4番手タイムは、ヒョンデ勢最上位となったアドリアン・フルモー。2.4秒差の5番手タイムでタナック、サミ・パヤリ(トヨタ)、マルティンス・セスクス(Mスポーツ・フォード)の3人が並んだ。ラリー1マシンを初めてドライブしたアル-アティヤは、精力的に走行を繰り返し、4.2秒差の11番手タイムでシェイクダウンを終えている。

ラリーは26日木曜日の現地時間19時28分からセレモニアルスタートを実施。その後、20時35分(日本時間27日2時35分)から、SS1「Jameel Motorsport Super Special 1(5.22km)」でラリーの幕が上がる。



WRCラリーサウジアラビア シェイクダウン暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 1/2 3:01.0
2. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2/3 3:01.5
3. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 3/3 3:02.0
4. A.フルモー(ヒョンデi20Nラリー1) 2/3 3:03.2
5. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) 2/3 3:03.4
6. M.セスクス(フォード・プーマ・ラリー1) 3/4 3:03.4
7. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 3/3 3:03.4
8. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) 2/4 3:03.6
9. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2/3 3:04.5
10. J.マカリアン(フォード・プーマ・ラリー1) 4/4 3:05.0
※各ドライバー名の後ろの数字は【ベストタイムをマークしたセッション/走行回数】