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 11月19日、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング22位)が『FIBAワールドカップ2027アジア地区予選Window1』に向けた直前合宿を公開。千葉ジェッツ所属の原修太がメディアの取材に応じた。

 左手の骨折など負傷もあり、『FIBAワールドカップ2023』出場以来の代表招集となった原は「Bリーグ今シーズン始まるまでは、そこまで(代表選出を)想定してなかったので。正直びっくりしてます」と、今回の招集がサプライズであったことを明かした。

 これまでも日本代表に入りたいという思いは常に持ちながらも「Bリーグでしっかり価値のある選手になりたいっていうのを毎日積み重ねてきた」という。昨シーズンからNBAでもアシスタントコーチとしての経験を持つトレヴァー・グリーソン氏がヘッドコーチに就任した千葉Jで、新しい指揮官とともに積み上げてきたものが今回の招集にも繋がっていると語った。

「トレヴァーとは信頼関係があって、本当に言い合ったりというか、僕もトレヴァーに甘えてるので。(中略)去年とかは正直『3ポイント打つな』って言われて、『なんでだよ』って思ったんですけど、そこから新しい自分が見えて。4番ポジションやったりとかポイントガードやって、3ポイントがなくてもどうクリエイトしていくかとか、自分の強みを出すかっていうのを見えたので。もしかしたら本当にトレヴァーに厳しく指導されていなかったら、前回のワールドカップと同じ自分のまま、呼んでもらえてたかもわかんないので。感謝したいなと思います」

 ワールドカップ後の様々なチャレンジを経て「前回呼ばれた時とはまた違った役割で貢献できる自信もある」と、得意のディフェンスだけではなくオフェンス面でもバリーエーションを増やしたことが自信に繋がっている様子。

 プレーの幅を広げたことで、今回の代表においてポイントガードとしての役割も求められているかを聞かれると「今呼ばれてるポイントガード陣も、(安藤)誓哉さんもそうですし(齋藤)拓実も、あとは元々(代表に)いた(ジャン・ローレンス・)ハーパー(ジュニア)だったり、(富樫)勇樹も本当にいいポイントガードなんで。そこの代わりに今なれるとは思ってなくて」と、率直な感想を述べている。「10年間ぐらいBリーグでやってきて、状況判断っていうのは僕の一つの強み」と力を込め、「一つのカットだったりとか一つのスクリーンで日本のオフェンスを良くできればいいかなと思います」と気概を見せた。

 代名詞であるディフェンスについてもトム・ホーバスHCからの信頼は厚く、『FIBAアジアカップ2025』で課題に挙がった点として「強度を上げてほしい」と託されている。強力なガード陣を擁するチャイニーズ・タイペイを止めるに当たって、ディフェンスの名手の力が求められているようだ。

 今夏のアジアカップでは解説も務めていた原。改めて外から日本代表を見つめ直し、八村塁や河村勇輝など国外で活躍する選手も目立つ中「世界にフォーカスしがちですけど、まずはアジアでちゃんと勝てる日本っていうのをしっかり証明して、ワールドカップ予選しっかり勝ち切りたいと思ってるので、そこに貢献することだけを考えてます」と、目の前の一戦に照準を合わせている。

【動画】原も出場した『FIBAワールドカップ2023』ドイツ戦フルゲーム映像