今週開催されるWRC最終戦サウジアラビア(グラベル)に、ヒョンデはティエリー・ヌービル、オィット・タナック、アドリアン・…

今週開催されるWRC最終戦サウジアラビア(グラベル)に、ヒョンデはティエリー・ヌービル、オィット・タナック、アドリアン・フルモーをヒョンデi20Nラリー1のドライバーとして起用。マニュファクチャラーズ選手権にはヌービルとフルモーをノミネートする一方、今季いっぱいでWRCフル参戦から退くことを発表しているタナックは、チームからの最後のWRC参戦に臨むことになる。

サウジアラビアは、WRCラウンドとしては初開催。中東でWRCのイベントが開催されるのも、2010年のヨルダン以来となる。

前戦WRCジャパンではチーム最上位の4位でフィニッシュしたタナックは、今季唯一、トヨタ勢以外で勝利を収めている。また、今季ポディウムフィニッシュした6戦のうち、5戦がグラベル。新規イベントで、誰にとっても未知のラリーとなるサウジアラビアで好パフォーマンスを披露することを目指す。
「ラリーサウジアラビアは未知のイベントなので、現地に行ってからでないとどのようなイベントになるのか分からない」とタナック。
「今季、特にラフなグラベルでいいパフォーマンスを披露した、ヒョンデi20Nラリー1evoをドライブする。サウジアラビアでどのような動きになるのか、まったく予想できないが、チームはこれまでこうしたコンディションに強かった」





ヌービルは今季のグラベルイベントでは、ポディウムフィニッシュを3回マーク。厳しい1年となってきたが、強い戦いでシーズンを締めくくることを目指す。
「このイベントのことは、あまり分かっていることがなく、ステージの動画をいくつか見たことがあるだけ。路面やレイアウトについては、多少の参考にはなった。全体を理解するのは、拠点のジェッダに着いてからだ。マシンのセットアップをどうすればいいのか、ハッキリとは答えられないが、パンクのリスクが高くルーズな石が多くラフな路面なので、信頼性のあるマシンと、最大限に保護するための車高の高さは必要になる。ここまで厳しい1年になっているが、チームのために最後の勝利を狙いに全力を尽くす。失うものは何もない」

WRCジャパンでは総合3番手につけているなかでのリタイアを喫したフルモー。好パフォーマンスを披露していただけに、その流れをサウジアラビアにつなげたいところだ。
「新しいイベントでは、どのクルーも経験値では同じレベルなので、すごく楽しみ。だから、ペースノートが鍵になる。砂や石が多くすごくラフなイベントになると思っているが、場所によってはかなり速度域が高くソフトなところもあるので、完璧なセットアップを見つけるのが難しい。車内は暑くなると思うし、タイヤマネージメントも必要だ。いい形でシーズンを締めくくりたい。パフォーマンスの点ではいい内容になっているが、リザルトにつながっていない。今シーズンの最終戦で、自分の初優勝を勝ち獲れたらすごくいいだろうね」