変幻自在な投球でNPBを席巻してきた今井。そんな27歳に対する米球界での評価は高い(C)Getty Images 日本の…

変幻自在な投球でNPBを席巻してきた今井。そんな27歳に対する米球界での評価は高い(C)Getty Images

 日本の剛腕に対する米球界関係者の評価は高まる一方だ。11月18日にMLBからポスティングシステムの利用が受理され、全30球団に契約可能選手として通知された今井達也(西武)だ。

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 現在27歳の今井。今オフのFA市場はディラン・シーズなどMLBでの確かな実績を持つ先発投手も少なくないが、米球界で「未投球」の日本人の価値は高い評価を受けている。

 評価を裏付けるのは、長く日本球界を追ってきたメジャーリーグスカウト陣の声だ。米メディア『The Athletic』は、今オフにFAとなったフランバー・バルデス、今井、シーズ、レンジャー・スアレスの格付けを掲載。匿名ながら10人のMLBスカウトたちによる査定を展開した。

 気になる今井の順位は3位。市場に出ている先発投手陣に「スーパースター不在」という現状が影響しているものの、かなりの評価と言えよう。日本で投げている今井を「複数回に渡って視察した」という、あるナ・リーグ球団の評価担当は「彼はフィジカル的に特別強いタイプではないが、スーパーアスリートだ」と分析。生命線となる4シームに加え、多彩な球種を操るポテンシャルを「ヤマモトほどの球種はないが、同じ領域にいると言っていい」と強調した。

 比較された山本由伸は、ポスティングシステムを利用した23年12月にドジャースと12年総額3億2500万ドル(約495億円=当時のレート)というメガディールを締結。“投手史上最高額”という契約がMLB未投球の日本人に支払われるとあって球界を震撼させたが、今井は当時と同等の評価を受けているようだ。

 無論、MLBは世界最高峰の舞台。異国に飛び込む今井に懸念材料がないわけではない。決め球に欠けるとするナ・リーグ中地区球団のスカウトは「先発ローテの中位以上の投手になってほしいタイプではない」とキッパリ。さらにある球団分析担当は「イマイは良い投球をしている時でさえ、退屈そうに見えることが少なくなった」とマウンド上での所作に疑問を投げかけている。

 契約金の2億ドル(約308億円)超えが確実視される今井。来年1月2日午後5時(現地時間)に迎える交渉期限まで争奪戦の行方は大きな関心を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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