◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(23日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6590yd…
◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(23日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6590yd(パー72)
前日のホールアウト後にぶち上げた、今週のベストスコアを更新する11アンダー「61」には5打足りなかった。畑岡奈紗は6アンダー「66」のプレーを悔しがった。イーグルを逃した17番(パー5)やラインに乗った長いバーディトライがわずかに届かなかった最終18番だけではない。「前半のパー5が2つ獲れなかったところ、(ボギーにした)14番のパー5が獲れなかったところ、(短い)10番も…と考えていくと、やっぱり5打だなって」と苦笑した。
直近の出場だった2週前の「TOTOジャパンクラシック」で3年半ぶりの優勝を飾り、通算17アンダー5位でシーズンを締めくくった。8年連続8度目のエリートフィールドで貫録を示したようで、シーズン中盤までは年間ポイントランキング60位までとなる最終戦のボーダーラインクリアに少なくない危機感を抱いていた。
昨季から苦しむショートパットの課題解消へ試行錯誤が続き、メジャーで上位が遠い日々。「一回自信をなくすと、それを取り戻すのはすごく大変なことなんだなって、身に染みて感じました」と明かす。キャリアを重ねれば“失敗体験”も増え、見えてくる怖さがあるのがゴルフ。経験に頼ろうとして、プレーのバランスが「守り」に少し偏っていたと今なら分かる。
ターニングポイントは8月「AIG女子オープン(全英女子)」。33位の結果以上に、試合でしかつかめない自信を取り戻しつつあると感じられた4日間だったという。「メジャーになると、パーが大事になってくるホールもある。でも、(基本的には)やっぱりミスを恐れず、どんどん攻めていくのが自分のスタイル。そうしないと、勝てないツアーだと思うので」。8月末「FM選手権」から出場5試合で4度のトップ10入りを果たして復調を確信し、日本開催のTOTOでうれし涙を流した。
高校卒業と同時に飛び込んだ米ツアーでの戦いも、来季で10年目を迎える。「(節目に)合わせたわけじゃないんですけど…」と笑いながら、「とにかく来年勝てるように」と悲願のメジャータイトルをはっきり見据えた。初参戦となる27日(木)開幕の国内ツアー最終戦「JLPGAツアー選手権リコーカップ」で1年を締めくくれば、2026年はホームコースでの開幕戦「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(1月29日~/フロリダ州レイクノナG&CC)でスタートだ。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)