◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(23日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6590yd…

山下美夢有はルーキーシーズンで大活躍を見せた

◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(23日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6590yd(パー72)

ショットに悩み続けた一週間も最後は晴れやかだった。山下美夢有は後半に4バーディを奪い返す「70」で通算8アンダー36位。米ツアー1年目のラストラウンドを「前半なかなか決まってくれなかったパターがちょっと決まってくれて。きのうよりはショット的に安定して、あんまりブレとかなく、淡々と回れていたのかな」と評価した。

2打目の距離も残っていた前半3番は長いクラブで左ピンを攻め込んでチャンスメークしながら、3mほどを決められなかった。続く4番で3パットを喫し、5番(パー3)もグリーンを外して2連続ボギー。重苦しい序盤の雰囲気を跳ね返してアンダーパーにまとめる地力が光った。

悩んでいたショットの復調も感じた今季最後の18ホール

シーズン序盤は米国ならではの長距離移動がスムーズに行かない部分もあり、新たな環境への適応に時間を要した。予選カットラインとの攻防に神経をとがらせ、「気持ち的にもマイナスに考えることが少しあった」と振り返る。それでも、コーチである父・勝臣さんら家族、サポートスタッフの支えで本領を発揮してからの勢いはすさまじかった。

今季4人が優勝を飾った日本人ルーキーにあって、8月のメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」でタイトルを掲げたタイミングは3番目。それでも終わってみれば2勝をマークして新人賞に輝き、最終戦までプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)との2冠の可能性を残す活躍だった。

1年間をフルに戦った日本人ルーキーとしては初めて平均ストローク60台(69.81)も達成する鮮烈なシーズンを送りながら、自らを褒められる部分を聞かれて「えー?あんまりない…」と驚きの返答。その真意を「(全英も)勝ってうれしかったけど、それ以上にもう少し自分の技術とか、レベルアップさせたい気持ちがある。優勝は優勝っていうのは分かっているんですけど、もっと強い選手、もっと名前を覚えてもらえる選手になりたいです」と説明する。

最終日はツアーの殿堂入り選手リディア・コーとの2サム

最終日を2サムで回ったリディア・コー(ニュージーランド)は、まさにその理想を体現する選手。28歳にしてツアーの殿堂入りを果たしているレジェンドは「なんて言うんやろ、落ち着いているというか、オーラを感じるというか。きょう一緒に回れて、私に足りない部分が見えて本当に良かった」。ショットが乱れてパーオン率61.11%(11/18)にとどまる一日を、最終18番でトリプルボギーをたたくまで3アンダーで回っていた。

高いショートゲームスキルを持ち、パッティングも入り出したら止まらない山下が求めるのは、ワンランク上のスーパーな領域。「もっと粘り強いというか、ボギーをあまり打たないような、粘って(パーを)獲っていくゴルフをもっともっと目指していきたい」と話し、苦しい展開もしのいで流れを待てる選手への進化を見据える。

求めるのは苦しい時の自分を救うショートゲーム

「あの(優勝の)景色を見ると、またメジャーで勝ちたい気持ちがある。そのためにしっかり準備をしてきたい」と誓う2026年まで、日本に帰ってつかの間のオフを過ごす。「(実家の)犬に会って癒やされて、ご飯食べて、ちょっとぼーっとして…みたいな感じがいいですね」。最後にタフな8連戦で終わったばかりのいまは、何でもない日常が少し恋しい。「皆さん、良いお年を…早すぎや!」。笑いを誘うノリツッコミで激動のシーズンを締めくくった。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)