球威抜群の速球を軸に強打者たちをねじ伏せている徐(C)Getty Images 特大のポテンシャルは、世界一軍団からの関…

球威抜群の速球を軸に強打者たちをねじ伏せている徐(C)Getty Images

 特大のポテンシャルは、世界一軍団からの関心も集めている。

 各国球界から熱視線を注がれているのは、台湾プロ野球・味全ドラゴンズに所属する徐若熙だ。最速158キロをマークする24歳の右腕は、今オフに中華プロ野球連盟(CPBL)から海外移籍制度(ポスティングシステム)を容認され、海外移籍に向けて動き出した。

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 粗削りな原石だが、秘めたる才能は確かなものがある。プロ入り2年目の2020年に右肘クリーニング手術を受け、22年には右肘靱帯修復手術を執行するなど度重なる故障に悩まされてきた徐だが、復帰を遂げた直近2年間は、計208回を消化。被本塁打9本、233奪三振をマークするなど支配的な投球を見せてきた。

 ポスティングに際して「海外でのプレーを真剣に検討できる段階になった」と自信を口にした徐。そんな若武者の獲得には、日米両球界からもスカウトが集結。とりわけソフトバンクは城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)がシーズン中から来訪。台湾メディア『TNSA』によれば、球団から3年10億円という高額オファーが提示されているという。

 さらにソフトバングは本人を球団施設へと招き入れ、王貞治会長との会食の場も設けるほど本腰を入れている。その熱心な勧誘を「とても誠実に感じている」という徐本人も「家族と話し合いたい」としながらも「(ソフトバンクには)感銘を受けた」と明かしている。

 一方で米球界からアプローチをかけるのは、来季にワールドシリーズ3連覇を目論むドジャースだ。大谷翔平や山本由伸など多くのアジア人選手が在籍するスター軍団もまた徐を球団施設へと招待。充実した設備面とサポート体制をアピールしたとされている。

 もっとも、24歳の意志は固まりつつあるという見方もある。台湾のニュースメディア『自由時報』の取材に応じた関係者は「球団は各方面と交渉を続け、可能な限り最良の条件を確保したいと考えている」と言及。

 その上で同メディアは、25歳以下の徐がMLB移籍をする際には「国際アマチュア選手」となるため、範囲が総額500万ドル(約7億2500万円)以下のマイナー契約となる点をデメリットを指摘。契約金を含めた条件面でより高額な日本球団、ひいてはソフトバンクと合意に至る可能性が「高い」と断言している。

 果たして、飽くなき夢を追う“台湾の怪物”が目指す舞台は、日本か、米国か。水面下で進んでいる交渉の行方が注目される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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