ソフトバンク今宮健太内野手(34)が、NPB史上初の快挙に照準を合わせた。23日、福岡市内の飲食店「おむすび横丁 本店」…

ソフトバンク今宮健太内野手(34)が、NPB史上初の快挙に照準を合わせた。23日、福岡市内の飲食店「おむすび横丁 本店」で一日店長を務め、記念撮影に応じるなどファンと交流。鷹党からの期待を全身で感じ取り、気持ちを新たにした。プロ17年目を迎える来シーズン。前人未到の大記録に目を向けた。

「開幕の1試合っていうのは特別なものもあるので。最短目標でもあるのかなと思いますし、まずはそこを狙っていきたいと思っていますし、目指したい」

譲る気はない。ここまで13年連続で開幕ショートの座をつかむ。4年目の13年から守り続けてきた居場所だ。今宮以外には吉田義男、鳥谷敬(日刊スポーツ評論家)、石井琢朗、坂本勇人の4人だけ。14年連続は球界の名手たちを超え、最長記録を更新することになる。

不退転の覚悟だ。今季は左ふくらはぎなど度重なるケガに泣いた。46試合出場は直近5年間でワースト。チームはリーグ連覇、日本一も、自らの成績は不本意に終わった。「まずはケガなく戦えるのが一番。来年は何回も言ってますけど、大事ですね」。川瀬、野村ら競争相手は多い。だが、長年常勝軍団の正遊撃手に君臨してきた意地もある。

「『華のショート』って言われるところでもある。勝負したいなと思います」

この日は大勢のファンが集まり、関東や四国の遠方から駆けつけた人もいた。今宮は「来年は期待していますって、ほぼみんなに言われたので。それだけ応援してくださるファンのみなさんがいる。そういう人たちのために残りの野球人生を考えたいと、改めて感じました」。率直な心境を明かし、逆襲への思いをさらに強くした。

老け込むには、まだまだ早すぎる。完全復活を待ち望む声、期待に、プレーで応えていく。【佐藤究】

◆連続開幕遊撃スタメン 過去に13年連続はセ・リーグで53~65年吉田義男(阪神)、96~08年石井琢朗(横浜)、04~16年鳥谷敬(阪神)、09~21年巨人坂本勇人の計4人。パ・リーグは13年から継続中のソフトバンク今宮健太が単独で最長。14年連続となれば両リーグ最長のプロ野球新記録になる。