ドジャース大谷翔平投手(31)が21日(日本時間22日)、慈善活動を行う財団設立を自身のインスタグラムで発表した。名称は…
ドジャース大谷翔平投手(31)が21日(日本時間22日)、慈善活動を行う財団設立を自身のインスタグラムで発表した。名称は「SHOHEI OHTANI FAMILY FOUNDATION」(大谷翔平ファミリー財団)。メジャーリーガーには同僚のムーキー・ベッツ内野手ら慈善活動に熱心な選手が多く、大谷も影響を受けたようだ。3年連続4度目のMVPを受賞した「球界の顔」が、家族とともに本格的に社会貢献へ乗り出す。
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大谷が、家族とともに慈善活動に乗り出す。財団の名称は、個人名ではなく「ファミリー」が入る。発表されたロゴマークには、背番号17の自身と真美子夫人(28)、2人と手をつないだ長女、愛犬デコピンがシルエットで描かれている。3人と1匹で協力しながら、社会貢献活動を進めていく決意とみられる。
財団のホームページには、予定される活動内容が示された。「私たちの使命は、子どもたちが活発に活動し、健やかに生きる取り組みへの資金提供と、困っている動物を救い、保護し、世話をするプログラムの支援を通じて、より健康で幸せなコミュニティーをつくることです」。4月に生まれた長女、23年から飼い始めたデコピンに触発された様子が浮かび上がる。
メジャーリーガーには、慈善活動に熱心な選手が多い。ア・リーグ時代に本塁打王を争ったライバルのジャッジ(ヤンキース)は、18年に若者の教育支援を行う財団を設立。同僚ベッツは21年に妻ブリアナさんと「5050 Foundation」を設立し、恵まれない若者のメンタルヘルス、栄養、金融リテラシー支援などを行っている。慈善活動を評価される「ロベルト・クレメンテ賞」は、MVP以上に「大リーグで最も栄誉ある賞」とされる。ともにMVP経験者であるジャッジは23年、ベッツは25年に受賞。野球選手としてだけではなく、社会人としても尊敬される存在となっている。
大谷はこれまでも社会貢献を行ってきた。19年は心臓病の川崎翔平ちゃんを見舞い、報道されることで全国から目標額3億5000万円の募金が集まった。21年は闘病する子供と家族を支援する非営利団体「ミラクルズ・フォー・キッズ」に寄付。23年は日本全国の小学校などにグラブを約6万個も寄贈。24年には能登半島地震の被災地支援で寄付した。今後は家族で力を合わせ、グラウンド外の活動にも、より一層力を入れていく。【斎藤直樹】
◆自らの財団を持つ主なMLB選手
▼アーロン・ジャッジ(ヤンキース)All RISE Foundation。若者の教育やリーダー育成を支援。
▼ムーキー・ベッツ(ドジャース)5050 Foundation。恵まれない若者へのメンタルヘルス・栄養・金融リテラシー・健康支援。
▼ティム・アンダーソン(エンゼルス)League of Leaders。銃暴力やいじめの影響を受けた子どもたちへの支援。
▼ピート・アロンソ(メッツ)Alonso Foundation。被災地支援、退役軍人支援、動物福祉など。
◆ロベルト・クレメンテ賞 71年創設当時の名称は「コミッショナー賞」。翌72年にロベルト・クレメンテ外野手(パイレーツ)が故郷プエルトリコからニカラグア地震の被災地へ救援物資を運搬する際、飛行機事故で亡くなり、73年から敬意を表して名称変更された。野球はもちろん、慈善事業などの社会貢献で目覚ましい働きをした選手に贈られる