去就に対する不安を抱えながら戦う角田(C)Getty Images「ナーバスになっていないと言ったらうそになる」 現地時…

去就に対する不安を抱えながら戦う角田(C)Getty Images
「ナーバスになっていないと言ったらうそになる」
現地時間11月21日から始まるF1今季第22戦のラスベガスGPを前に、そう不安を漏らしたレッドブルの角田裕毅。いまだ来季の去就が固まっていない現状から残留に向けたプレッシャーも高まっており、正直な胸の内を明かしたのも必然的ではあった。
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ただ、重圧に苛まれる中でもレースは続く。「前を向くだけ」とポジティブにも振る舞った角田は迎えたラスベガスGP初日に自信が深める結果を出した。現地時間11月21日に行われたラスベガスGPのフリー走行2回(FP1、FP2)の27週に及んだFP1で1分35秒071で全体3番手にランクイン。チームメイトのマックス・フェルスタッペン(4番手)を0.038秒だけ上回る好ラップを記録したのだ。
FP2は赤旗が出た影響もあって、16周回でベストタイムは15番手の1分34秒692に留まった角田。だが、2週間前のサンパウロGPでは自陣営のピットストップ時の失態もあって最下位に沈み、フラストレーションを溜め込んだことを考えれば、最高の出だしと言えよう。
本人も“手応え”を口にする。F1公式のフラッシュインタビューに応じた角田は「今日は自信を与えてくれる1日になった。全体的に良い形で初日を終えられて満足している」とポジティブに反応。懸念されたマシンの状態も「悪くなかった」と振り返った。
「今、僕はこの車について理解し始めている段階だ。ここ(ラスベガスGP)のような低グリップのサーキットでは、常に車をコントロールし続ける必要があるから、しっかりと自信が持って臨むことが重要になる。FP2では、FP1と少し違う感触があったが、セッションが進むにつれて正しい方向に修正はできた。それにペースも悪くはなかった」
F1公式サイトでも「今季で最も『RB21』を快適に操れているように見えた」と評された角田の走りは、欧州メディアでも高く評価されている。オランダのモータースポーツ専門サイト『Racing News365』は「ユウキ・ツノダのラスベガスにおけるFP1での結果は、レッドブルのマシンを駆る自信が高まっていることを示した」と称賛。そして、こうまとめている。
「年間を通じて結果を出せずに苦しみ、レッドブル、そしてF1での将来をかけて戦っているツノダはラスベガスで日が沈む中、グリップの低いサーキットのコンディションをうまく乗り越えた。多くのドライバーがコースアウトに見舞われる中、シャルル・ルクレールとアレックス・アルボンに次ぐ順位でセッションを終えた。彼がFPをトップ3位以内で終えたのは今年初めてだ」
自信の去就への最終決断が下されるまで残り3戦。引き続き明確な結果が求められる中で、角田は上々のスタートを切った。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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