今秋のドラフト会議で中日ドラゴンズから育成3位指名を受けた愛媛マンダリンパイレーツ・三上 愛介外野手(済美)が21日、松…

今秋のドラフト会議で中日ドラゴンズから育成3位指名を受けた愛媛マンダリンパイレーツ・三上 愛介外野手(済美)が21日、松山市内のホテルで指名あいさつと契約交渉に臨み、支度金300万円・年俸300万円(いずれも推定)で仮契約を結んだ。

 その後、「彼が済美の時から注目していたが、去年から今年にかけて成長してくれた。肩と脚、何よりも元気があるのが魅力的」と指名に至った理由を説明した中日ドラゴンズ・野本 圭スカウト、さらには「よく前半からチームを引っ張ってくれた」と今季の働きを讃えた愛媛マンダリンパイレーツ・弓岡 敬二郎監督と共に仮契約後の記者会見へ。

 中日ドラゴンズの印象について聞かれると「すごく伝統ある球団というイメージ。多くのレジェンドやスター選手が輩出されている。地元から愛されている球団という印象が強いです」と話した三上。続けて「脚を使った守備・走塁と肩の強さを見せていきたい」と自らの強みもアピール。

 さらに「岡林 勇希(菰野)さんを目標にしている。岡林さんのようにタイトル争いができるように頑張りたいです」と、今年2度目のセ・リーグ最多安打をマークした3学年上の俊足巧打の外野手を理想の姿にあげた。

 今季の四国アイランドリーグplusでは、244打数72安打28打点で打率.295、リーグ2位となる43盗塁をマーク。チームの独立リーグ日本一に大きく貢献した。ドラフト直前の宮崎フェニックスリーグにも四国アイランドリーグplus選抜の一員として参加し、井上 一樹監督率いる中日ドラゴンズとも対戦。その際には井上監督から長所を聴かれ「肩と脚には自信があります」と堂々と発言する強心臓を発揮している。

 同リーグでは20打数6安打2打点1盗塁と結果を残しながら、「打つことはできたけど、内容のいい打球が少なかった。NPBの投手はコントロールの質が独立リーグの投手と比べてワンランク上なので、対応できるバットコントロールや技術を付けていきたい」と冷静に課題をあげたる自己分析力・上昇意欲の高さを持つ。また「中日ドラゴンズの秋季高知キャンプの映像や配信を見たら、厳しい練習を行っていたのでもっと鍛えていかないといけない」と話した探究力。そして「キャンプからアピールしないと目立たない。声、ガッツを出して常にアグレッシブにいきたい」と誓った飽くなき闘争心は、NPBの世界では間違いなくプラスに働くことだろう。

 1990年センバツ初出場準優勝「ミラクル新田」の一員だった父の血筋を引く。松山ボーイズ、済美でも主将を務め、愛媛MPでの3年間では「調子が悪くてもあきらめないことと、悔しさをバネにすることを学んだ」と常に"愛顔あふれる愛媛県"で生まれ育った三上 愛介。「4年連続で愛媛マンダリンパイレーツからドラフト指名を受けているNPB選手たちの中で最初に一軍で活躍する」強い想いを胸に刻んだ21歳は、バンテリンドームで竜党の誰もから愛される男への道を歩んでいく。