サッカー日本代表の年内の活動が終了した。締めくくりとなる11月シリーズの2試合は、来年のワールドカップ本大会に向けて、…

 サッカー日本代表の年内の活動が終了した。締めくくりとなる11月シリーズの2試合は、来年のワールドカップ本大会に向けて、何を日本代表にもたらしたのだろうか。サッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が、徹底的に語り合った!

■森保ジャパンでは「あまり見ない」試合

大住「後藤さんが指摘するような、狙い通りのプレーができた時間帯もあった。でも、ユルい守備で相手との距離を詰められないために、たとえば1人が追い詰めて次の出しどころ狙う、あるいはその次という連動した守備が全然できない時間帯もあった。森保一監督のチームでは、そういう試合をあまり見たことがなかったんだよね」

後藤「9月の試合もユルかったけど、あれはコンディション的な問題だった」

大住「ワールドカップへの準備の試合なんだから、ワールドカップではこうやって勝つんだというものを見せてほしかった」

後藤「言いたいことは分かるよ」

大住「後藤さんの言うことも分かる。成熟した面もあると思うし、メンバーがあれだけ変わってもチームとしてやることが少し前進しているというのは成果だと思うよね。この秋の試合というのは、使いたいと思う人をコンディションの問題でなかなか使えないという状況がずっと続いていたから、それでもなんとかやり切るという感じにはなってきたよね。それは分かる」

■バックアップが「主力」と遜色ないプレー

後藤「ケガ人が多かったけど、乗り切ったということだね。個人に目を向けると、誰が良かったかな」

大住「10月に続いて鈴木淳之介だよね。バックアップとしてだけではなく、フルメンバーがそろっていても試合に出られる力を示した。3バックのどこでもできるし、ガーナ戦では左のウィングバックまでやっていた。今年後半の大きな成果だね」

後藤「ガーナ戦の3バック、谷口彰悟と鈴木淳之介、渡辺剛は、最近まではバックアップだったり、あるいは1年前にはメンバーに入ってもいなかった選手たちなのに、今や主力とまったく遜色ないプレーができた。これだけ守備陣にケガ人が出ても平気だなんて、日本はすごいよ」

大住「谷口自身も去年の後半にケガをしていたけど、復帰してからも、すごく伸びたよね。すごく成長して、成熟したDFになった。戦う強さも増しているような気がする」

後藤「1学年後輩の車屋紳太郎が引退を決めたというのに、34歳で、あれだけ成長しているって、とんでもないことだよね」

大住「渡辺もすごく良くなったよね。今年の初めくらいから良くなっていると言われてきたけど、以前は強さはあるけど雑な感じがした。でも今ではすごく落ち着いているし、強さを活かせるようになったと思うんだよね。真ん中に入ったパラグアイ戦では少し厳しいと思うときもあったけど、3バックの両サイドだったら思い切ってできるから、あのポジションにすごく合っていると感じる」

後藤「ケガが治っても冨安健洋が入る場所はあるかな、という感じ。高井幸大もいるし、さらに若い年代にも市原吏音といった良いCBがいる。つい数年前まで、日本にはCBとGKがいないと言われていたのが信じられないよ」

大住「伊藤洋輝とか町田浩樹も戻ってきたら、どういう構成になるんだろうというくらいの選手層になったよね」

■ボリビア戦で「一番」心配になったのは…

後藤「ボリビア戦後の会見で本大会でのメンバーについての質問に、考え方が変わったと森保一監督が言っていたじゃない? そろそろ固定すべき時期かと思っていたけど、候補選手のグループの幅を広く保っておいて、コンディションが良い選手を選ぶって」

大住「最後の最後で選ぶことになるんだね。それくらいに人材がそろってきた」

後藤「そうそう。むしろ中盤より前が心配になってきた」

大住「ボリビア戦で一番心配になったのは遠藤航だね」

後藤「そうそう」

大住「特に前半は、リバプールで試合に出ていない影響がすごく強く感じられた。判断が遅くて、遠藤なら取れるというボールも取り切れないし」

後藤「あれは怖いよね。周りも遠藤ならここでつぶすだろうと思っていたのに、そこで抜かれちゃうと相当慌てるよね」

大住「後半には随分良くなった感じはしたけどね」

後藤「来年の夏まで試合に出られない状態が続くとどうだろう」

大住「この冬に移籍して、5月までコンスタントに試合に出られるようにしておかないと、ちょっときついかなという気がするよね」

後藤「危険性はあるよね」

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