来季契約の行方が注目を集め続けている角田(C)Getty Images 決断の時が迫る中、首脳陣も熟考を重ねている。 F…

来季契約の行方が注目を集め続けている角田(C)Getty Images
決断の時が迫る中、首脳陣も熟考を重ねている。
F1の2025年シーズンが残り3戦となる中、今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田裕毅の去就が揺れ続けている。当初はサマーブレイク後に発表予定となっていた来季陣容だが、そこから10月下旬、そして12月7日に決勝を迎えるアブダビGP後を答えは先延ばしになってきた。
【動画】一体なぜ? グリップ不足に不満が爆発した角田のクラッシュシーン
いわば“猶予”を与えられた角田だが、今年4月に行われた日本GPからレッドブルに昇格して以来、入賞回数は6度で、総獲得ポイントも28と結果は振るわない。ゆえに姉妹チームのレーシングブルズに属するアイザック・ハジャーやリアム・ローソンが序列は高く、25歳の日本人ドライバーは居場所を追われるという見方も少なくない。
もっとも、首脳陣には答えを出しきれない“要因”があるという。英F1ジャーナリストのベン・アンダーソン氏は、同国のポッドキャスト番組『The Race F1 Podcast』で、舞台裏でのプロフェッショナルな姿勢がチームの判断を鈍らせていると説いている。
「ツノダはチーム内でとても好かれている。だから彼の人柄やコミュニケーション面で悪く言う人は誰もいない」
チームの内情を理解し、巧みに振る舞うことで、組織の結束を高めるのに一役買っているという角田。そうした立ち回りが長期的な視点で「必要」と見るアンダーソン氏は、ローソンとの比較を展開し、「パフォーマンスレベルは非常に拮抗している」と指摘。その上で「結局のところ、どちらのドライバーが環境により適していると思うかという点に行き着く。そうなった場合にはツノダにシートを与えられるはずだ」と強調した。
一方でチーム代表を務めるローラン・メキースの苦悩を慮る声もある。同じく英国人ジャーナリストのネイト・サンダース氏は、ポッドキャスト番組『Nailing the Apex Podcast』で「メキースはツノダを気に入っていると思う。何が出来るかも理解しているから」と強調した上で、「決断が急かされているわけではないけど、実際、メキースはかなり悩んでいる」と論じている。
「ツノダを外して、ハジャーを昇格させる? それじゃまるでデジャブだ。『彼は本当に準備できてるのか?』って思いになっているはずだ」
熟考の末にレッドブルはいかなる決断を下すのか。いずれにしても、角田に残されたアピールの時間は限られていると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】残り3戦での残留は「無理」 元レッドブル戦士が角田裕毅の現状を糾弾「来年ユウキがシートを得ることはないと断言できる」
【関連記事】生き残るのは角田裕毅か、ローソンか 混迷深めるレッドブルの来季構想に元F1戦士が持論「すべてにおいてリアムの方が正しい」
【関連記事】皇帝シューマッハの息子は「ツノダより優れてる」 元F1戦士の“身内贔屓”が波紋「ミックより酷い、いや、かなり酷いと言える」