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 11月19日、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング22位)が『FIBAワールドカップ2027アジア地区予選Window1』に向けた直前合宿を公開。トム・ホーバスヘッドコーチがメディアの取材に応じた。

 今回の代表戦は、11月28日と12月1日に開催されるチャイニーズ・タイペイ代表との2連戦。9位に終わった今夏の『FIBAアジアカップ2025』以来となる公式戦で、ワールドカップ出場のために勝利が求められる。ホーバスHCは「アジアカップは新しいプレーとかいろいろトライしました。でも、今回は時間ない」と、よりシンプルに結果を求めることを強調。今回の2連戦の位置づけや、チームに漂う雰囲気について、次のように話した。

「パリオリンピック終わってから、いいこともあったけど、あまり日本らしいバスケットは続かなかった。これからうちの旅が始まります。旅というより、私の頭の中では“ミッション”です。本当にもう遊びとかない。ちゃんとやらないと。(選手たちも)みんなそういう考えですよ。普通の合宿は明るい感じだけど、今回はみんなちゃんと勝つしかない、そういう気持ちです」

 今回の合宿にはBリーグでプレーする国内組の選手20名を招集。渡邊雄太や吉井裕鷹、ジョシュ・ホーキンソンら『パリ2024オリンピック』にも出場した主力選手たちのほか、齋藤拓実や安藤誓哉といったポイントガードポジションの実力者も久しぶりに合宿に呼んだ。アメリカにいる河村勇輝とリハビリ中の佐々木隆成が不在というなか、アジアカップ後には“PGの底上げ”が課題に。そこに合致しうる人材でもある2人について、ホーバスHCは彼らが持つ「経験」にも期待を寄せている。

「齋藤選手は随分前から好きだった。河村と富樫がいたから、3人小さいポイントガードはあまり良くないかなと思っていた。いま河村がいないから齋藤選手のペイントアタックが必要だと思った。彼はビッグマンとのオンボールの判断がすごい上手。彼とジョシュ(・ホーキンソン)が上手にできるのかとかもテストしたい」

「誓哉はずーっと呼んでたけど、ケガとかでできなかった。今回彼は『120パーセントやりたい』って来た。エナジーとか気持ちが熱い人じゃないですか。あれは好き。このチームにすごいフィットするかなと思う」

 一方、候補メンバー20名から最終メンバー12名に絞る過程においては、ディフェンスに定評がある高島紳司の名前も挙げつつ、「今回は(選考が)すごい難しいと思う」と本音を吐露した。「例えば高島と齋藤はぜんぜん違うけど、オフェンスが大事か、ディフェンスが大事か」と、タイプの違う2人も比較対象になると説明。最も警戒するチャイニーズ・タイペイ代表のガード2人への対抗策を模索しながら、メンバー選考を進めていくことを示唆した。

 勝利が求められるチャイニーズ・タイペイとのホーム&アウェー2連戦。11月28日の1戦目はGLION ARENA KOBEで19時5分、12月1日の2戦目は新荘体育館で20時ティップオフ予定だ。

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