バスケB1の長崎ヴェルカが好調だ。15、16日にハピネスアリーナ(長崎市)であった秋田ノーザンハピネッツとの対戦に連勝…
バスケB1の長崎ヴェルカが好調だ。15、16日にハピネスアリーナ(長崎市)であった秋田ノーザンハピネッツとの対戦に連勝。ここまで18試合を16勝2敗で終え、リーグ全体の首位に立つ。主力を故障で欠くと失速した昨季の反省から選手層を厚くしたことがプレーの幅を生み、変幻自在の攻守で相手に流れを渡さない戦いを続ける。
15日の秋田との初戦は主力として活躍してきた熊谷航が欠場したが、ここまで出場時間が少なかった菅野翔太や星川堅信らが躍動。2Q(クオーター)以降は秋田の変化をつけたディフェンスにも対応して流れをつかみ、91―70で快勝した。内側に攻め込みづらい時は果敢に外からの3点シュートに挑み、4割を超す成功率で16本を決めた。
モーディ・マオールHC(ヘッドコーチ)は「(攻撃面では)秋田の選手が寄ってきてパスを出すべきか、寄ってこないでドライブ(ドリブルでの切り込み)で入っていけるかの状況判断が素晴らしかった。ふだん出られない選手がしっかりと試合に出られたので、各選手ここから積み上げていければ」と話した。
昨季まで仲間の離脱時に大きな負担がかかっていたジャレル・ブラントリーは、「チームをつなげる役やコミュニケーションが(本来の)自分の強みだと思っているので、そこに集中できる今シーズンは本当にいいと思っている」と語った。
2戦目も97―61と突き放して連勝。同じく16勝2敗の名古屋ダイヤモンドドルフィンズを得失点差で上回り、東西地区全体での首位に立つ。
秋田にはヴェルカ創設時からのメンバーで昨季まで主将を務めた高比良寛治(長崎県出身)が移籍して所属している。
高比良との初戦を終えた馬場雄大は、「一緒にプレーしてきた寛治さんが相手にいてすごく違和感があったけど、楽しい時間を過ごさせてもらった」と話した。
マオールHCはチームの土台をつくった選手だと言及。「寛治さんに誇りに思ってもらえるように、このチームを素晴らしいものにしていきたい。ヴェルカにとって良いことがあった時、そこには必ず寛治さんが関わってきたし、これからもそう。それくらい彼の影響力は大きい」と述べた。
高比良は、「まだチームを離れて4カ月ぐらいしか経っていないので変な感じでした。いろんな壁を乗り越えてきた仲間というのは今後の人生においてもやっぱり大切な存在」と語った。(寿柳聡)