11月16日に行われた2025Jユースカップ第31回Jリーグユース選手権の決勝戦。壮絶なPK戦の末、鹿島アントラーズユ…

 11月16日に行われた2025Jユースカップ第31回Jリーグユース選手権の決勝戦。壮絶なPK戦の末、鹿島アントラーズユースがサンフレッチェ広島ユースを下し、2014年大会以来となる11年ぶり4度目の優勝を飾った。

 Jリーグ開幕の1993年度(実際は1994年3月に開催)から開催され、数多くのスター選手を輩出してきた同大会。64チームが出場した今大会は、3月からの1stラウンド、9月からの2ndラウンドを経て、11月のノックアウトラウンドに鹿島、広島に加えて、サガン鳥栖ベガルタ仙台東京ヴェルディ川崎フロンターレ浦和レッズ、奈良クラブという8クラブのユースチームが進出した。

 鹿島ユースと広島ユースの決勝戦では、両チームともに序盤のチャンスを決め切れず、後半に入って共に攻め合うも、90分を終えて0−0。さらに20分間の延長戦でも決着が付かずにPK戦に突入することになった。

 待っていたのは壮絶な展開だった。先行鹿島の元日本代表GKを父に持つMF曽ケ端輝のキックで始まったが、広島の2人目、鹿島の4人目のシュートが枠外へ飛び、5人を終えて4−4でサドンデスに突入。8人目、鹿島の柿沼伶音のシュートをGK枝川航大が防ぐが、「決められたら負け」の状況で鹿島の主将GK新垣祥大が信重亮二朗のシュートを止めて死闘は続く。

 その後は、重圧を受けながらも両チームの選手たちがPKを成功させる。ようやくピリオドが打たれたのは20人目。後攻で常に「外したら負け」の状況だった広島の森井莉人のシュートを鹿島GK新垣がストップする。18−17で鹿島が王座を手にした。

■鹿島ユースは「3冠」へ王手

 この壮絶なPK戦を、Jリーグ公式ユーチューブがショート動画で公開。「みんなうめぇなぁ」「早い段階で今何人目か数えるの諦めた」「実況もコメント困るよな。決めてきました、しか出てこないw」「ちょっと困ってる感あって面白い」「11人蹴って勝負つかなかったら両チーム優勝でええやん」「本当にいつまでも続くから見応え抜群だった!みんな集中切らさず最後まで頑張ったな!1回目外した選手の子達2回目はみんなしっかり決めきるところ良かった」などのコメントが寄せられた。

 カタールで開催中のU―17ワールドカップ参加のためにDF元砂晏翔仁ウデンバ、MF平島大悟、FW吉田湊海の主力3人を欠いた中での決勝戦に勝利した鹿島ユースは、夏のクラブユース選手権でも初優勝を果たしており、これが今季2冠目。大会MVPには鹿島のGK新垣が選ばれた。鹿島ユースは「プレミアリーグ」のEASTでも首位を走っており、「3冠」に王手をかけた。

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