◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 最終日(16日)◇ペリカンGC (フロリダ州)…

西村優菜は年間ポイントランク115位で“シード落ち”

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 最終日(16日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

今季LPGAツアーも最終戦「CMEグループ ツアー選手権」を残すのみとなった。出場できるのは年間ポイントランキング(レース・トゥ・CMEグローブ)上位60人のみ。併せて来季の出場優先順位、いわゆる“シード権”も確定した。

最近のSNSでは、このシード権について様々な意見が飛び交っている。80位以内の「カテゴリー1」に入れなくても、「100位までに入れば相当数の試合に出場できる」、「“シード落ちの崖っぷち”は煽りすぎ」という趣旨の意見が見られた。

大会は今季自己最高となる21でフィニッシュ

たしかに、米女子ツアーにおいては「シード権」という言葉は公式のものではない。一般的には「試合(ツアー)に出場できる権利」として使われる。ランク81位以上が“シード落ち”と表現されるため、来年から試合に出場できなくなるのでは? という意味で報道される。

これは、一方で正しく、また一方では不正確なのだ。

「シード権」選手にとっては…

順位に応じて予想される来季の出場試合数については以前報じた通り。だが少なくとも、選手の立場では「81位以上=シード落ち」という表現は正しいようだ。100位以内に入れば相当数の試合に出場できるという現実はある。しかし、それはあくまで結果論でもある。

選手としては、次の試合が確定していなければ旅程を組むことが難しい。当然、キャディの手配も、以降の予定もおぼつかなくなる。2年前、Qシリーズ24位で出場優先順位の高い20位以内に入れなかった西村優菜は、マンデー予選に何度となく挑戦し、その最中に繰り上がり出場が決まることもあった。先の見えない状況で、強行日程をこなす大変さを身に染みて体験した。

予選会のファイナルステージに臨む

西村は前週「アニカ driven by ゲインブリッジ」の際に語っていた。「シードは80位以内だと思っています。落ちちゃったら次に目指すのは100以内ですが、それをシードだとは思わない」

80位以内と、81位~100位で試合数が大きく変わらないことを認識した上で、西村はこの発言をしている。選手にとって、シード権の獲得が精神的にも重要なことが伺える一言だ。

西村は大会を21位で終え、ポイントランクは115位。同104位の渋野日向子らとともに予選会のファイナルステージ(12月4日~/アラバマ州マグノリアグローブGC)に回る。“シード復帰”のかかる2人の健闘を期待したい。(JJ田辺カメラマン)