山下美夢有がツアーから英語でのスピーチを打診されたのは、前週「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカ…

新人賞の山下美夢有が年間表彰式に出席

山下美夢有がツアーから英語でのスピーチを打診されたのは、前週「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」の決勝ラウンドに入ってからと直前のことだったという。ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)争いで、ライバルの竹田麗央にとって必須だった優勝が厳しくなり、山下の戴冠がほぼ確実となったタイミングだった。

最終戦「CMEグループ ツアー選手権」の開幕前に行われる年間表彰式「ロレックスLPGAアワード」ではプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)、ルーキー・オブ・ザ・イヤー、ベアトロフィ(平均ストローク1位)といった年間タイトル受賞者(未確定の場合は候補者を紹介)、ツアー初優勝者が壇上に上がる。

ヘアメイクもお任せでドレスアップ。左手には初優勝者に贈られるロレックスの高級腕時計

ツアーは当初、通訳を交えて簡単なインタビュー形式でのやり取りも可能であることを伝えてきたそうだ。ただ、2年前に新人賞に輝いたユ・ヘラン(韓国)が英語でのスピーチにトライする様子が好評だったことを聞かされ、山下も一念発起。公の場で初めて英語で話すことを決め、すぐに文面を考え、わずかな準備期間で練習もしてきた。

名実ともに米ツアーの環境に溶け込んでいくためのチャレンジ。ドレスアップした選手たちが出席する華やかな表彰式の雰囲気を楽しむ余裕もなかった様子で「それよりも緊張してて。大丈夫かなって…」と苦笑い。頭の中で必死にイメージトレーニングを繰り返していた。

英語で60秒間のスピーチ

「Ladies and Gentlemen, I am truly honor to win this award. I am very happy to stand here today. I am also grateful to have my name included among many wonderful players who have won this award before me.I will keep working hard and try to win many more tournament. Thank you very much!」
(新人賞をいただけて大変光栄です。この場に立てることをうれしく思います。これまでこの賞を獲得した多くの素晴らしい選手とともに、私の名前が加えられたことに感謝の気持ちでいっぱいです。これからも努力を重ね、より多くのトーナメントで優勝できるように頑張ります。ありがとうございました!)

手元に紙を用意していても、うまく発音できなくても、言葉に詰まる場面があっても、込めた思いは伝わる。出席者の誰もが、山下の健気で誠実なトライに聞き入った。約60秒間のスピーチは、この日一番の拍手喝采を浴びた。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)