注目の対戦は11月24日に行われる(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、Getty Ima…

注目の対戦は11月24日に行われる(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、Getty Images
WBC世界バンタム級タイトルを争う、那須川天心(帝拳)と井上拓真(大橋)の試合が迫っている。同級王座決定戦として行われるこの一戦、人気と実力を備える両者によるぶつかり合いとあって、試合決定当初より大きな話題となり、注目度も高まり続けている。
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キャリア8戦目にして初のボクシング世界タイトルが目の前となった那須川と、チャンピオン返り咲きを見据える井上拓真。それぞれにとって大きな節目となる試合であることは言うまでも無い。その中で、どのような試合展開が繰り広げられるのか、元世界王者による興味深い分析が伝えられている。
米メディア『BOXINGSCENE』では、11月15日の特集記事の中で、元WBO世界バンタム級チャンピオンのジェイソン・モロニーによる、那須川対井上拓真戦の試合予想のコメントを掲載している。
今年の2月に日本のリングで那須川と対戦しているモロニーは、その経験から、「テンシンはスピードと多彩な技を兼ね備えた、非常に洗練されたボクサーだ」と印象を述べており、その上でこの一戦について、「結局、タクマがテンシンの動きをどれだけ読めるかに尽きる」と断言する。
那須川の動きの速さを強調するコメントが続き、「スピード勝負ではテンシンに(拓真は)勝てないだろう」と見通すとともに、「でもタイミングを合わせて、打ち終わりを狙うことはできる」と主張。2月の対那須川戦の内容を踏まえ、「自分との試合の中では、テンシンに何度かダメージを与えていたと感じている」と手応えも語っている。
さらに、井上が優位に進めるためのポイントとして、「必要なのは経験と、ボクシングIQと、覚悟だ」「どこで拳を出すか、どのパンチを選ぶか、その見極めが必要になる」などと言葉を並べた。
またトピックでは、この試合の勝者予想を問われたモロニーが、結果には明言せず、「本当に五分五分の試合だ」と述べるにとどまったとも伝えている。
元王者が指摘する、抜群のスピードを武器とする那須川に対し、経験で上回る井上拓真がどう対応するのか。まさに先が読めない日本人決戦、新チャンピオンをめぐるビッグマッチは、紙一重の差による決着となることは間違いないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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