金曜日にバーナード・トミック(オーストラリア)が、リオデジャネイロ五輪にオーストラリア代表選手として出場しないと話した。理由はツアーの日程が過密であることと、個人的な事情が背景にあるという。  トミックは先のマドリッドの大会の試合で、マ…

 金曜日にバーナード・トミック(オーストラリア)が、リオデジャネイロ五輪にオーストラリア代表選手として出場しないと話した。理由はツアーの日程が過密であることと、個人的な事情が背景にあるという。  トミックは先のマドリッドの大会の試合で、マッチポイントでラケットを逆さに持って構えた時点で、五輪代表選手として選出されるかどうかは、いずれにせよ疑わしい状態だった。トミックはこの時のことについて、自分は23歳で、すでに1000万ドルを稼いだのだから気にしていないと話していた。

 オーストラリア五輪委員会を率いるキティ・チラー氏は、トミックの振る舞いについて「最悪だ」と表現していた。

 トミックは五輪欠場の理由について、「まずはツアーの日程がとてつもなく過密であることで、あとは個人的な事情や状況によるもの。残念ながら、僕は五輪出場に対して真剣な気持ちになれない」と話している。

 トミックは現在オーストラリアではトップランクの24位。28位のニック・キリオスがそれに続く。トミックが辞退したことで、68位のサム・グロスが同国2番目となった。

 金曜日にチラー氏はトミックの声明について反応し、「それが彼の選択。我々は誰にも五輪出場を強要しない。私たちが代表選手に望むのは、我々のチームの一員でありたいと望む選手だけ。それが代表の意味を守るという意味でもある」と話している。

 また、チラー氏はトミックが起こしたトラブルについて見逃したとしてどうだったかと尋ねられると、「私のスタンスは変わっていない。バーナードは警告を受けていたが、それでも変わらなかった。彼は辞退することになったが、今それを話すのは不適切でしょう」と話している。

 五輪を辞退したトミックだが、同時期にメキシコのロスカボスで開催されるATPツアーには参戦するという。この大会は過去2年、トミックが勝っていたコロンビアのボゴタで開催されていた大会に代わって始まるもので、トミックには大きなプロテクト・ポイントがある。

 キリオスはリオデジャネイロ五輪の出場に興味を示しているが、彼もまたオンコートで他の選手や審判員、観客などと衝突してきた。そして、キリオスがトミックと並べられる形で、その普段からの振る舞いについてチラー氏から警告を受けると、キリオスもまたチラー氏に対してソーシャルメディア上でからかうような言動を見せている。(C)AP