青山学院大のヴァデルナ・フェルガスは変則サウスポーという可能性を秘めた選手だ(C)産経新聞社 ドラフト会議で指名されるか…

青山学院大のヴァデルナ・フェルガスは変則サウスポーという可能性を秘めた選手だ(C)産経新聞社

 ドラフト会議で指名されるか否かのポイントは、本人の実力だけではありません。タイミングに運と縁。様々な要素がかみ合い、祝福の時間を迎えた選手もいれば、人知れず涙を流した選手もいたことでしょう。

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 アマチュア野球の取材歴が長いスポーツライターは、こう言います。

「一つだけ言えるのは、ドラフト会議の指名漏れは『終わり』を意味するのではなく、新たなドラマの『始まり』であるということ。過去、高校や大学でプロ志望届を提出しながらも指名がなかった選手が、上のカテゴリーで進化して、ドラフト上位指名を勝ち取った例はたくさんあります。そういう意味でも、指名がなかった選手の中には、今後の活躍が期待できる選手はかなりいる。今回の悔しさを糧に、どう進化していくのかを見届けるのもまた、ドラフトの面白さなのです」

 中でも注目の逸材を3人、挙げてもらいました。

【大阪桐蔭高・中野大虎投手】
「最速151キロの強いストレートが魅力の右腕です。大阪桐蔭では2年生の時に春夏の甲子園に出場して、高2の秋からは主将も務めましたが、3年春夏の甲子園は逃しました。しかし、今年9月のU-18侍ジャパン高校日本代表では、副将を務めてチームを一つにする一方、投手としても3勝をマーク。高校JAPAN内では厚い人望を誇っていました。入ったチームでは必ず『役に立つ』選手になれると思います。課題を挙げるなら、中野大虎といえばコレ!という絶対的な武器が欲しいですね」

【青山学院大・ヴァデルナ・フェルガス投手】
「身長189センチの長身を誇るサイド左腕です。球の出所が独特で、スライダーを武器に『戦国東都』でも十分、勝てる投手でしたから、指名漏れは意外でした。変則のサウスポーは、プロの首脳陣からも重宝される存在だけに、12球団のどこかが指名すると思ったのですが…。変化球の精度に磨きをかければ、2年後は上位指名の可能性も十分あるでしょう」

【立教大・山形球道外野手】
「東京六大学が誇る三冠王。安打を打つだけではなく、遠くに飛ばす力も兼ね備えたバットマンです。元々は社会人野球に進む予定でしたが、春季リーグ戦での活躍をきっかけに、プロを志したとも聞いています。『上手い選手』であることはどのスカウトも認めるところ。ぜひとも社会人の2年間では『凄い選手』に成長して欲しいと思います。大卒社会人の野手が入社2年後、ドラフト指名されるのは本当に狭き門。しかし、山形選手がレベルアップを果たせば、不可能ではないと思いますね」

 今年のドラフトで指名された同世代の選手に負けない活躍で、まずは来季のアマチュア球界を席巻できるか、注目です。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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