片山は大舞台でも動じない強心臓も魅力だ(C)産経新聞社 ドラフト会議では支配下73選手、育成43選手がNPBの門を叩きま…

片山は大舞台でも動じない強心臓も魅力だ(C)産経新聞社

 ドラフト会議では支配下73選手、育成43選手がNPBの門を叩きました。そのほとんどが高校生、大学生でしたが、中には現在、26歳を超えている「オールドルーキー」も新たにプロの世界へのチケットをつかみ取ったのです。

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 ドラフトの取材歴が長いスポーツ紙のデスクは言います。

「一昔前までは、25歳を過ぎた選手は、ほとんどドラフト指名の対象外でした。入団後の実働年数を考えたとき、いくら力があっても、プロの世界で数年間しか働けないかもしれない選手を指名することに、各球団とも二の足を踏んでいたのです。そんなトレンドがここ数年、変わりつつあります。例えば、西濃運輸の船迫大雅は聖光学院高校、東日本国際大を経て、26歳で巨人にドラフト5位指名されましたが、入団2年目には51試合に登板し、4勝0敗22ホールド、防御率2.37でセ・リーグの新人王に輝きました。オールドルーキーは超即戦力として、チーム強化に直結するとの考えも出てきたんです」

 そこで、来年の活躍が期待できる超即戦力オールドルーキーを3人、挙げてもらいました。

【DeNA4位 Honda・片山皓心投手(27歳)】
「日立一高、桐蔭横浜大と着実にステップアップを果たし、社会人5年目で心技体が整った最速148キロのサウスポーです。2度の左肘手術を経験しながら、不死鳥のように甦ったその姿には、社会人野球のファンから熱い支持を集めていました。大舞台でも動じない強心臓も魅力です。大学時代に慣れ親しんだ横浜スタジアムのマウンドで、1年目からチームに求められる姿が目に浮かびます」

【楽天6位 王子・久谷瑠投手(26歳)】
「滋賀の堅田高、大阪大谷大ではほぼ無名の存在でしたが、味噌カツでおなじみの『矢場とん』に入社し、店舗に勤務しながらクラブチーム『矢場とんブースターズ』でプレー。シンデレラストーリーが幕を開けます。才能が目に留まり、今年から企業チームの王子に移籍。すると今夏の都市対抗野球大会で王子の優勝に貢献し、MVPにあたる橋戸賞を受賞。見事にドラフト指名を現実にしたのです。最速151キロのストレートは一級品。気持ちも強いです。すぐに頭角を現すことでしょう」

【ヤクルト7位 ENEOS・飯田琉斗投手(26歳)】
「神奈川の向上高、横浜商大でもプロ注目の右腕でした。ENEOSでもタフネスさを増していましたが、即戦力としてその姿がヤクルトのスカウトの眼に留まりました。187センチ、100キロの大柄な身体が特徴的で、150キロを超すストレートが魅力です。中継ぎの即戦力として1年目からフル稼働が期待されます。今季チーム防御率がリーグワーストの3.59だったというヤクルトのチーム事情もあって、早い段階からチャンスが訪れるのではないでしょうか」

 年を重ねた分、グラウンド内外での経験を積み、苦楽を味わっているのもオールドルーキーの武器。どっしりとした活躍に期待しましょう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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