レッドブル生き残りに向け、厳しい状況に置かれている角田(C)Getty Images 残り3戦で“可能性”は残されている…

レッドブル生き残りに向け、厳しい状況に置かれている角田(C)Getty Images
残り3戦で“可能性”は残されているのか――。今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田裕毅の去就が揺れ続けている。
今季のF1がいよいよ佳境を迎える中、レッドブルは来季シートの確定できずにいる。エースドライバーであるマックス・フェルスタッペンとはすでに契約を更新したものの、チーム戦の肝となるセカンドドライバーの選定には至っていないのだ。
【動画】一体なぜ? グリップ不足に不満が爆発した角田のクラッシュシーン
候補は複数いる。当然ながら現在セカンドシートに入っている角田も候補の一人として名は挙げられているが、今年3月末の日本GPからのレッドブル昇格以来、期待された表彰台には届かず。直近でも前回のブラジルGPで入賞を逃すなど、ポイントもコンスタントに得られておらず、評価を高められていない。
もっとも、レーシングブルズに属しているアイザック・ハジャーとリアム・ローソンもコンスタントなポイント獲得が出来ていない。ゆえに陣営は答えを決めかねているのかもしれない。実際、当初は今年10月のメキシコGP後に発表予定だったドライバー選定を、今季最終戦となるアブダビGPまでに先延ばしにしている。
名門の来季構想が混迷を深める中、識者からは角田に対するシビアな意見が飛んでいる。
かつてレッドブルにも在籍した元F1ドライバーのロバート・ドーンボス氏は、英ポッドキャスト番組『Pit the Talk』において「ブラジルでマックスが最前線にいたのに、チームメイトが遠く離れ、1分9秒遅れでフィニッシュしたことを忘れてはいけない」と指摘。最下位でフィニッシュした角田のパフォーマンスを糾弾した上で、「来年もユウキがシートを得ることはないと断言できる」と言い切った。
さらに「ユウキにとって次の選択肢はインディカーになると思う」と辛辣に続けるドーンボス氏は、25歳の日本人が置かれた厳しい現状を論じている。
「正直に言うと、ユウキはどこか別の場所を見つけなければならないと思う。レーシングブルズに彼を呼び戻す? それはありえない。理にかなっていないからだ。だってレーシングブルズは、チームの若い才能に翼を与え、未来へと導くためのチームだろ。そう考えても、ユウキはもう無理かもしれない」
「ユウキは無理」――。そんな“逆風”を角田は吹き飛ばせるか。F1の舞台に生き残るためには、自らの走りで実力を証明する以外に、もう道はない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】生き残るのは角田裕毅か、ローソンか 混迷深めるレッドブルの来季構想に元F1戦士が持論「すべてにおいてリアムの方が正しい」
【関連記事】マシンに不満吐露の角田裕毅に「隠れる場所はない」 再びのクラッシュにレッドブル上層部は辛辣評価「彼が置かれた現実だ」
【関連記事】皇帝シューマッハの息子は「ツノダより優れてる」 元F1戦士の“身内贔屓”が波紋「ミックより酷い、いや、かなり酷いと言える」