◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(14日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇…

最終戦進出を狙った馬場咲希は予選落ちでルーキーシーズンを終えた

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(14日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

20歳・馬場咲希のルーキーシーズンは悔しい予選落ちで幕を閉じた。年間ポイントランキング61位から、60位までの次週最終戦「CMEグループ ツアー選手権」滑り込みを狙ったが、連日のオーバーパーで通算6オーバー95位。「(日本開催だった)先週とは全く違う芝でラインが読めていなかった。パターで流れをつかめずに終わってしまった。ちょっとやられちゃいました…」と視線を落とした。

初日95位と巻き返しが求められるポジションから4番でバーディが先行した直後、5番で3パットも絡むダブルボギー。日没が迫っていた前日のホールアウト後も調整したパッティングは、最後までバミューダ芝のグリーンに苦しめられた。

バミューダ芝のグリーンでパッティングで苦戦した2日間

昨年12月、予選会(Qシリーズ)のファイナルステージ最終日の最終ホールでバーディを奪って出場資格を確保し、最高峰の舞台に挑む扉を開いた。「最後まで諦めないで良かったなって、改めて思います」。1年前の涙を笑顔で振り返ったが、シーズンに入っても一筋縄ではいかなかった。

2月にフロリダ州で行われた開幕第2戦「ファウンダーズカップ」で待機選手の1番目として会場入りしたものの、結局出られず。その後、米国女子ツアーによる出場優先リストのミスがあり、出場機会を失っていたことも発覚した。60位とはわずか6.334pt差で悔しさもあるはずだが、勝ち取った80位までの来季「カテゴリー1」は間違いなく“勲章”と言えるもの。「ギリギリのところをくぐり抜けてきたメンタル面は去年より成長した部分」とうなずいた。

ダブルス戦を含めてトップ10入り4試合を記録し、ハマった時にしっかり上位で争える力を示した一方、7月から8月にかけて4試合連続もあった予選落ちは10試合を数えた。今週もランク55位から70位までの最終戦進出“当落線上”にいる選手を見れば、予選落ちを喫したのは馬場を含めて3人だけ。苦しい時でも粘る底力は、ここから身に着けていきたい部分だ。

2026年はもっと強くなる

来季こそ最終戦、そして初優勝へ。「経験は少ないけど、考え方で追いつけるように。来年はもっと強い馬場咲希になれるように」と意気込む新シーズンを前に、つかの間のオフを挟む。「こうやって試合に出た賞金で、母と2人で温泉とか旅行に行こうかなって。(米国にも帯同する)父は置いておいて…」と笑う。親孝行も兼ねたリフレッシュの後は、もっと強くなるための特訓が始まる。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)