<令和7年度 明治神宮大会 大学の部:立命館大4―0東農大北海道オホーツク>◇14日◇1回戦◇明治神宮球場 来秋のドラフ…
<令和7年度 明治神宮大会 大学の部:立命館大4―0東農大北海道オホーツク>◇14日◇1回戦◇明治神宮球場
来秋のドラフト候補上位候補にあがる立命館大の有馬 伽久投手(3年=愛工大名電)が10者連続奪三振をマーク。第3回大会で関西大の山口 高志氏が記録した8者連続三振を53年ぶりに更新する偉業を達成した。
6回からマウンドにあがると、この日最速150キロの真っ直ぐに、140キロ台のツーシーム、鋭く落ちるスライダーのコンビネーションで奪三振を量産した。10個の三振のうち、6個が三球三振とまさに相手打線を圧倒。「自分でもビックリするくらい、今日は腕を振れていた。自信を持って投げることができた」と振り返った。
現在3年生ながら、今夏の大学日本代表にも選出された実力者。しかし、秋のリーグ戦では6試合に先発して3勝2敗、防御率3.70。「いいボールがいっているのに打たれ、それを引きずってしまいました」。精神面で課題を抱え、本来の力を出し切れなかった。
左腕の支えとなったのは立命館大の先輩にあたる長谷川 滋利氏だ。90年のドラフト1位でオリックス・ブルーウェーブに入団し、ルーキーイヤーに12勝を挙げて新人王に輝いた。その後にメジャーリーグに挑戦し、中継ぎとして9年間プレーした実績を誇る。そんなレジェンドOBから、関西選手権の初戦後に、ある指摘を受けていた。
「教わったのは『呼吸を置くこと』です。呼吸が浅くなると、次投げる時にどうしてもマイナスなイメージになってしまう。そこを切り替えるために深呼吸をするようになりました」
アドバイスを受け臨んだ奈良学園大戦では、4回を投げて無失点。打者14人に対して10奪三振と早くも効果が現れた。「あまり深く考えず、自分が次投げる球に集中できる。そこは教えてもらったことをきっかけに変われたと思います」と自信を取り戻し、好投にもつながった。
有馬の快投もあり、チームは完封勝ちで初戦突破を決めた。次戦は東京六大学王者の明治大と対戦。日本ハムドラフト1位の大川 慈英投手(4年=常総学院)、西武ドラフト1位の小島 大河捕手(4年=東海大相模)ロッテドラフト2位の毛利 海大(4年=福岡大大濠)ら、今秋のドラフトで指名された選手が多数揃うタレント軍団相手にも、実力を発揮できるのか注目だ。